革新の可搬型排ガス計測システム「VERIDRIVE」
株式会社堀場製作所が2023年12月17日に新たに発売する可搬型排ガス計測システム「VERIDRIVE」は、業界の注目を集めています。この新しい製品は、環境への配慮と次世代モビリティの進展を加速させるために設計された、大変革の兆しを秘めています。
VERIDRIVEの背景と目的
近年、地球温暖化や気候変動が深刻な課題となっており、特に自動車産業ではカーボンニュートラルの実現が急務とされています。堀場製作所は、1960年代からのエンジン排ガス測定技術に革新を加え、次世代モビリティの要求に応えた製品「VERIDRIVE」を開発しました。水素やバイオ燃料など、多様化する燃料への対応は自動車製造における重要な要素です。
環境負荷低減と高精度測定
「VERIDRIVE」は、消費電力を従来製品と比較して約80%削減することで、コスト削減にも寄与します。また、排ガス中の水分が高い水素やアンモニアなどに対応した高精度測定を実現。これにより、ますます厳しくなる排ガス規制に対応する準備が整ったことになります。
画期的な機能とユーザビリティ
このシステムは、初めてラボ設置用と車載用の両方に対応した可搬型装置です。測定が必要な場所まで持ち運ぶことができ、幅広いニーズに応えることができます。ラボ・実路のデータ連続性が向上することで、測定結果の比較が容易になり、研究面での効率も向上しました。
さらに、VERIDRIVEは次期排ガス規制対象となる9成分を高精度で測定するために、独自のIRLAM技術を搭載。RDE試験における高い信頼性と、多様な環境変化にも対応可能です。これにより、従来複数の装置が必要だった高精度測定を1台で実現できるようになっています。
製品の仕様
- - 名称: 可搬型排ガス計測システム「VERIDRIVE」
- - 測定成分: CO、CO2、 NO、NO2、N2O、NH3、HCHO、CH4、THC
- - 外形寸法: 481 (W) x 631 (D) x 385 (H) mm
- - 本体質量: 約 44 kg
- - 消費電力: 約650 W
まとめ
「VERIDRIVE」は、環境保護と次世代モビリティ開発における新たなスタンダードになるでしょう。自動車業界が直面する課題を解決するために、堀場製作所は引き続き革新を進め、人々の生活をより良くするための貢献を果たしていくことが期待されます。今後ますます高まる測定ニーズに応えるこの新たな技術は、業界にとって大きな一歩と言えるでしょう。