北九州市とスケッターが連携協定を締結
福岡県北九州市が、介護や福祉の新たな支え合いのシステムを導入するため、株式会社プラスロボが運営する介護・福祉領域に特化した有償ボランティアのマッチングプラットフォーム「スケッター」との連携協定を締結しました。これは10月1日に発表され、市の「介護シェアリング都市」の実現に向けた重要なステップと位置づけられています。
「スケッター」は、2019年にリリースされた「すきま時間のお手伝い」プラットフォームであり、地域住民が福祉に関わることを可能にする互助インフラの構築を目指しています。登録者は約6,000人であり、そのうちの約70%は介護福祉に携わった経験がない異業種からの参加者です。これにより、福祉に対する関心のある幅広い世代の人々が、未経験の状態からでも地域貢献に参加できる形となっております。
特に学生や10代から30代の若者、さらには60代から70代のアクティブシニアといった多様な世代が関与しており、「関心はあるが、実際に何をすれば良いか分からなかった」という潜在的な関心層に対して新たな機会を提供しています。北九州市は、この協定により地域の介護事業所に対してスケッターのトライアル利用を促進し、市民へスケッターの活動を広く周知していく方針です。
プラスロボに代表されるスケッターが持つシステムは、地域住民が互いに助け合い、福祉の質を高めるための新たなツールとして、今後期待されています。特に、介護事業所の人手不足が深刻化する中、この取り組みが如何に地域全体の福祉を支えるシステムとして機能するかが重要なポイントです。これにより、福祉の現場で求められる人手が増え、より質の高いサービスの提供が実現できるでしょう。
更に、「スケッター」は今回の協定に限らず、既に埼玉県川口市や東京都品川区、中野区、茨城県大子町、さらには長野県社会福祉協議会、東京都社会福祉協議会など、他の自治体とも連携を進めています。このような複数の地域との連携が進むことで、全国的な規模での介護シェアのモデルが構築されつつあると言えるでしょう。
北九州市では、今後スケッターの活動を通じて地域の介護福祉がさらなる充実を図り、市民全体がこの活動に参加できるような基盤を作っていくことが目指されています。地域社会の新しいラインを構築し、より多くの人が介護分野に関与することが期待される中、これからの展開に目が離せません。