NTTイードローンとブルーイノベーションが提携しELIOS 3を販売開始

NTTイードローンとブルーイノベーションが提携

2025年7月23日、株式会社NTT e-Drone Technology（NTTイードローン）とブルーイノベーション株式会社は、屋内点検用球体ドローン「ELIOS 3」の販売に向けたパートナー契約を締結しました。両社は点検作業の効率化と安全性向上を目指し、持続可能な社会づくりに寄与していくとしています。

1. 提携の背景

近年、高齢化した社会インフラに対する点検ニーズが高まっていますが、現場では危険な環境下での作業負担や人手不足が問題視されています。NTTイードローンは、これまで通信設備やダムの点検にドローンを活用してきましたが、「ELIOS 3」の販売開始により、より多様な環境への対応が図られます。

2. ELIOS 3の特長

ELIOS 3は、スイスのFlyability社が開発した、特に屋内検査用に設計された最新型のドローンです。3Dマッピング用のLiDARセンサーを搭載し、リアルタイムで施設内部のデータ化が可能です。また、最新のSLAM技術により、点検作業の精度と効率が向上します。日本国内では、ブルーイノベーションが独占的に販売を行っており、数百件の導入実績があります。

3. 提携の効果

本提携によりますます進化するELIOS 3は、特に狭所や暗所での点検作業を安全かつ効率的に行えるため、社会インフラ点検の質を格段に向上させるでしょう。NTTイードローンは、同社独自の高度な通信技術と全国的なネットワークを活用し、インフラ点検にAI技術を導入することで、作業をよりスムーズに行える体制を整えます。

4. 今後の展望

両社の協力により特に下水道管路の点検に役立つ新たなソリューションの開発が期待されます。老朽化が進む下水道の維持・管理は、閉所や水気のある危険環境での作業が避けられない中、ELIOS 3が果たす役割は非常に大きいと見られています。今後、両社は地域自治体や企業との連携イベントを通じて、ELIOS 3の利点を広める活動を進めていく予定です。

5. イベントの開催

両社は2025年9月9日に、NTTグループ中央研修センターでELIOS 3のデモフライトや実運用事例の紹介を行う体験イベントを予定しています。自治体や企業の関係者を対象に、その魅力をアピールする場を設けます。

6. 代表者のコメント

NTTイードローンの滝澤社長は、「人が行っていた点検作業をドローンとAIで効率的かつ安全に進化させる初めの一歩」と語り、社会インフラに新たな視点を提供することに期待を寄せています。ブルーイノベーションの熊田社長も、「NTTイードローンという力強いパートナーと共に屋内点検ソリューションを進化させることができる」と喜びを表しました。

今回の提携を皮切りに、両社はさらなる技術革新を目指し、持続可能な未来へ向けた取り組みを加速していくことでしょう。ELIOS 3がもたらす新たな技術が、どのように社会の点検作業を変えていくのか、今後の展開に注目が集まります。