BtoB企業調査:CIS設置の意義と実態
株式会社EmpowerXが実施した調査によると、BtoB企業の55.82%がカスタマーインサイドセールス(CIS)の設置に前向きな姿勢を示しています。この調査は、既存顧客との商談化の現状とその際に直面する課題を明らかにすることを目的としています。対象は、BtoB SaaSや受託・SI企業に勤務する550名です。
調査の背景
多くの企業は既存顧客からの追加ニーズを商談化できずに悩んでいます。「ニーズはあるのに、商談につながらない」という課題が浮かび上がっており、そこでCISの必要性が問われています。調査結果からは、商談化の過程でのボトルネックがいくつかの要因に起因していることが明示されました。
商談化の難しさ
調査の結果、50.36%の企業が、既存顧客から得た追加ニーズが最終的な提案に至らなかった経験があると回答しました。また、「分からない」と過半数の企業が商談状況を把握していないことから、この課題が社内で十分に共有されていないことも浮き彫りになっています。
提案に至らない要因として最も多く挙げられたのは「リソース不足」であり、次いで「新規獲得の優先順位」や「顧客接点の属人的な運用」も影響しています。加えて、商談化が進まない理由自体を把握できていない企業も少なくないことが分かりました。
責任の曖昧さ
商談化の役割は「既存営業(AM)」が最も多くの割合を占めるものの、その割合は全体の3割未満。このことは、商談化における責任の明確化が不十分であることを示しています。また、「ケースバイケース」や「放置されやすい」という意見もいくつか見受けられました。
CISに期待される役割
興味深いのは、CISに求められる役割が直接的な売上創出よりも、既存顧客との関係を安定させ、次の提案に繋げるための「前工程」に価値が置かれている点です。「定期接点の設計」や「更新前の論点整理」が重要視されていますが、企業の25%以上が期待する役割を明言できていないことも明らかになりました。
CIS設置への前向きな動き
調査において、CISを別組織として持つべきという意見に対して、肯定的な回答を示した企業は55.82%に達しました。ただし、設置に対して慎重な姿勢を持つ企業も一定数存在し、CISの内製化にハードルを感じている現状も見られます。
まとめ
本調査を通じて、既存顧客からのニーズを如何に商談に繋げるかというプロセスの重要性が再認識されました。CISは、単なる営業の補助役ではなく、商談化の前工程を整えるための組織として、より一層の効果が期待されています。今後、多くの企業がこの重要性を理解し、CISの導入を進めていくことが求められるでしょう。
調査概要
- - 調査名称:既存顧客の商談化とCISの実態調査
- - 調査方法:Webアンケート
- - 調査期間:2026年1月16日
- - 調査対象:BtoB SaaS/受託・SIなどに勤務する方
- - 有効回答数:550件
- - 調査実施:株式会社EmpowerX
詳細な調査結果については、こちらのリンクからダウンロード可能です:
調査レポート.