年賀状が未来を創る
2020-01-15 13:00:05
余った年賀状が途上国の女の子の未来を支えるプロジェクトの魅力
新年を迎える季節、年賀状の祭典が繰り広げられます。しかし、その裏には使用されたはがきや、抽選に外れた年賀状が眠っていることをご存知でしょうか。日本国内では、2020年用の年賀はがきが23億5000万枚発行され、その一人当たりの平均使用枚数は18枚以上となっています。今年も1月19日には、はずれた年賀状の当選番号が発表されますが、これらのはがきが特別な意味を持つことがあるのです。
「あなたのはがきが、だれかのために。キャンペーン」がその一つです。この取り組みでは、書き損じた年賀状や不要な切手を通じて、バングラデシュの少女たちへ支援を行います。特に、家事使用人として働く少女たちにとって、教育の機会は非常に少なく、その多くが一日中家事を手伝いながら学校に通えない状況にあります。
そこで、このキャンペーンははがきを収集し、換金して教育支援に役立てる仕組みを構築しています。年賀状や官製はがきを未使用のまま提供することで、誰でも簡単に国際支援に参加できるのです。2020年度の計画では、50万枚相当のはがきを集め、1700万円分もの寄付を実現することを目指しています。
この取り組みは特に家族全員が参加しやすいもので、子供たちからも手書きのはがきが寄せられる姿勢が見られます。こうした支援の背景には、国際労働機関(ILO)によると、バングラデシュでは18歳未満の女性のうち33万人が家事労働に従事しているという現実があります。多くの少女たちが学校に行けず、未来の可能性が制限されているのです。そこでシャプラニールは、こうした少女たちを支援するために啓発活動や行政への政策提案なども行っています。
また、教育支援には読み書きや保健衛生の教育、さらには危険防止のためのトレーニングも含まれます。シャプラニールが行う「あなたのはがきが、だれかのために。キャンペーン」では、未投函の官製はがきだけでなく、使用済みや未使用の切手も対象としており、気軽に参加できることが魅力です。
参加方法は簡単です。不要なはがきを封筒に入れて、指定の住所に送るだけで、あなたの小さな協力が大きな支援につながります。受付は毎年12月から3月末まで実施されています。この活動を通じて、私たち一人一人が国際貢献に参加し、少しでも多くの少女たちに教育の機会を提供できると信じています。
シャプラニールは1972年に設立された国際協力NGOで、主にバングラデシュやネパールにおける貧困問題にアプローチし、より良い社会を目指して活動しています。団体名は、バングラデシュのベンガル語で「睡蓮の家」を意味し、伝統的な価値や文化を尊重しながら支援活動を展開しています。この「あなたのはがきが、だれかのために。キャンペーン」に参加することで、私たちは共に国際社会の一員として、途上国の未来へ貢献することができるのです。
会社情報
- 会社名
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特定非営利活動法人シャプラニール=市民による海外協力の会
- 住所
- 東京都新宿区西早稲田2-3-1早稲田奉仕園内
- 電話番号
-
03-3202-7863