KADOKAWA、2025年3月期第3四半期決算を発表
株式会社KADOKAWAは、2025年2月6日に2025年3月期第3四半期の連結決算を発表しました。発表された内容は、売上高や利益のいずれもが前年同期に対して増加したことを示しています。特に、サイバー攻撃の影響を受けたにも関わらず、主要な事業がしっかりと成長を遂げ、全体的な業績を押し上げました。
第3四半期の成績
2025年3月期第3四半期の累計では、売上高が前年同期比で10.5%増、営業利益は18.8%増、経常利益は28.5%増、純利益も16.7%増と、いずれも顕著な成長を遂げました。このような成長を実現できた背景には、特に主要事業の伸長が大きく寄与しています。
セグメントごとの詳細を見てみると、出版業界においては、新しく生成されたIPの数が増加しており、全体的な事業価値が高まっています。サイバー攻撃の影響があった国内の紙書籍市場でも、電子書籍や海外の紙書籍、ライセンス収入の増加がこれを吸収し、分析の結果、売上高と営業利益の両方で約10%の成長が見られました。
アニメ事業においては、国内外向けの配信や、ゲーム、商品、遊技機向けのライセンス収入が大きな貢献を果たしています。実写映像部門も配信向けのライセンス収入が好調で、セグメント全体において高成長が続いていることが分かります。
ゲームとWebサービス
さらにゲーム部門では、『ELDEN RING』のDLCが国内外で収益を上げ、売上高と営業利益は約40%の高成長を記録しています。しかし、Webサービス部門ではサイバー攻撃の影響を受け、特にニコニコ関連事業の減収が影響し、全体の売上は減少しました。これに対して教育・EdTech部門は、新たに設立されたスクールや新規校が堅調に生徒数を増加させており、引き続き2桁%の増収を維持しています。
第3四半期の詳細な数字
第3四半期(10月から12月)では、売上高が前年比で11.9%増、営業利益が10.2%増、経常利益は85.5%、純利益ではなんと95.2%の急激な成長を達成しました。主要な事業が伸びた結果、連結売上高は約10%の成長率を維持しました。営業利益については、国内の紙書籍、アニメ、Webサービスで減益となる一方、電子書籍や海外紙書籍、ゲーム、教育・EdTech部門での利益増が全体を相殺し、最終的な増益を確保しました。
通期見通しと今後の展望
通期の見通しは、セグメントごとに進捗には差がありますが、前回発表した数値を維持する見込みです。
株式会社KADOKAWAは、出版、アニメ、実写映像、ゲーム、Webサービス、教育・EdTechなど、多岐にわたる事業を展開する総合エンターテインメント企業です。才能あるクリエイターを発掘し、様々なIPを創出して世界中で展開することで、企業価値を高めています。今後の成長に対する期待も高まっています。