低炭素アンモニア
2025-04-09 15:19:19

米国における低炭素アンモニア製造の新たな試み

米国における低炭素アンモニア製造の新たな試み



三井物産株式会社は、米国における低炭素アンモニア製造事業に参画することを発表しました。この事業は、米国ルイジアナ州に位置する世界最大のアンモニア製造者、CF Industriesと、国内最大の発電事業者であるJERAとの共同プロジェクトです。具体的には、年産約140万トンの低炭素アンモニア工場を建設し、2025年から建設を始め、2029年には製造を開始する計画です。

プロジェクトの意義


この低炭素アンモニアの製造は、化学品やエネルギーセグメントで50年以上の実績を持つ三井物産の知見を活かした産業横断的な取り組みの一環です。アンモニアは、従来は肥料や化学原料の原料として使用されてきましたが、近年は次世代燃料としても注目されています。これにより、さまざまな産業において低炭素化を進める役割を果たします。

環境への配慮


本事業の大きな特徴は、CCS(Carbon Capture and Storage)技術を活用する点です。この技術により、年間約230万トンのCO₂を回収し、貯留することが可能となります。製造過程におけるCO₂排出量は、通常の製造方法に比べて95%以上削減される見込みです。この取り組みは、持続可能なエネルギーへの移行を目指すものであり、地球環境への負担軽減を狙っています。

経済的視点


三井物産にとって、このプロジェクトは中期経営計画2026における重要な施策の一部として位置付けられています。しかし、2026年3月期の業績への具体的な影響は限られているとのことです。これにより、慎重に事業を進行し、持続可能な成長を狙っていく考えです。

将来の展望


製造された低炭素アンモニアは、各株主に引き渡される予定ですが、特に欧州やアジア市場への販売が見込まれています。これにより、より広範囲での利用が期待されます。

このプロジェクトは、単にアンモニアを生産するだけでなく、エネルギーと環境の調和を目指した取り組みであり、今後の動向が注目されます。三井物産は、この新たな挑戦を通じて、地球規模の課題解決に寄与していくことでしょう。


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会社情報

会社名
三井物産株式会社
住所
東京都千代田区大手町1-2-1
電話番号

トピックス(経済)

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