2024年9月度 派遣求人市場の動向
ディップ株式会社は、2024年9月度の派遣求人に関する調査結果を公表しました。このデータは、「はたらこねっと」に掲載された派遣および紹介予定派遣の求人情報を基に集計されています。調査によると、9月の派遣平均時給は1,581円となり、前年同月比で5円の増加を記録しました。さらに、前月比で見ても5円の増加が示されています。また、派遣・紹介予定派遣の求人件数は約205,000件に達し、前年同期比で10.7%の増、前月比で6.2%の増加となりました。これらの数字は、派遣市場における活況を物語っています。
エリア別の平均時給
エリアにおける平均時給を見てみましょう。関東エリアは1,662円で、前年比で3円の減少、前月比では1円の増加を記録しました。一方、東海エリアは1,434円で、前年比27円の増加と前月比12円増と好調です。関西エリアも1,469円で、前年比16円の増加ながら、前月比では1円減少しています。各エリアでの動向は、地域ごとの経済状況や労働市場の変化を反映していると言えるでしょう。
職種別の動向
職種別に見ると、販売・営業・飲食・サービス系や工場・軽作業・物流・土木系の平均時給は、2か月連続で過去最高水準に達しました。具体的には、事務・オフィス系の平均時給は1,567円で前年比22円の増加を記録しましたが、前月比では1円の減少となっています。また、販売・営業・飲食・サービス系は1,526円で前年比28円、前月比5円増加しました。WEB・クリエイター系は1,789円で前年比6円減、前月比11円増と、若干の変動が見られます。IT・エンジニア系は2,275円で前年比37円の減少と厳しい状況が続いていますが、前月比では10円の増加があります。医療・介護・研究・教育系は1,534円、工場・軽作業・物流・土木系は1,372円という結果で、どちらも前月比での増加を見せています。
様々な職種が引き続き好調
特に、工場・軽作業・物流・土木系は前年比で27円上昇し、前月比でも3円の増加を見せています。この傾向から、特定の業界が人的資源を求めていることが伺えます。エリアや職種により異なる動きがありますが、全体として派遣求人市場は堅調に推移しています。
調査の概要
この調査は、ディップ株式会社が運営する「はたらこねっと」から収集したデータに基づいており、集計対象は一般派遣と紹介予定派遣の求人です。また、サンプル数が10件に満たない場合はデータが表示されない場合もあります。データは基本時給のみに焦点を当てており、残業手当や通勤手当などは含まれていません。
ディップ株式会社は、労働市場における課題解決を目指し、様々な事業を展開しています。従業員数は2,964名(2024年4月1日現在)、事業内容には求人情報サイトの運営や転職支援サービスが含まれています。この数値データは、今後も労働市場を見守る上での貴重な指標となるでしょう。特に、求人倍率や経済全体の動向にも影響を与える可能性が高く、注目が集まります。