農業改革に挑む!
2011-11-17 09:06:04

自然光利用の新技術で農業改革を実現する協和株式会社

近年、我が国の農業が直面している課題は多岐にわたります。自給率の低下や農業従事者の高齢化、さらには食の安全と安心の確保がますます重要になってきています。これらの問題に立ち向かうべく、1962年に水耕栽培の研究を始めた協和株式会社(大阪府高槻市)は、注目すべき成果を上げました。その核心は、"栽培技術の標準化"です。

この技術開発は、特に異業種や農業未経験者が新たに農業に参入しやすくするもので、従来の方法に比べて品質や収量の安定性を大幅に向上させることを目指しています。土壌に依存せず、安定した生育環境を提供できる点が最大の特徴です。従来の土耕栽培は、自然条件に左右されやすく、安定した収穫が難しいため、農業従事者は技術や経験に大きく依存していました。

協和の新技術は、水耕栽培設備と温室を統合管理し、安定した栽培環境を実現します。作物の成長に必要な要素を科学的に管理し、誰もが再現可能な栽培方法を提供することで、過去の栽培の経験に引きずられることなく、一定の品質で栽培を行うことができます。

特に、土壌の質や作物ごとの特別な技術に頼りがちな現状を打破するため、協和は"ハイポニカシステム"を開発。これにより、植物が本来持っている能力を最大限発揮する環境を整えることが可能となり、これまでの常識を覆すような栽培が実現しました。

具体的には、温度、湿度、CO2濃度、液体肥料の温度、濃度、循環量など、すべての重要な環境要因を制御することが可能です。これによって、植物は常に高い生理状態を維持され、成長の再現性も向上します。さらに、これらの環境管理はインターネットを通じてリアルタイムでモニタリングされるため、問題が発生した際には迅速にサポートが受けられ、品質が脅かされる前に対策が講じられます。

協和は、1966年から水耕栽培プラントの販売を開始し、1985年にはつくば科学万博で「巨木トマト」を展示し、その栽培技術に高い評価を得てきました。この独自の技術は、農業に新たな可能性をもたらすものであり、これからの農業の在り方を根本から変える挑戦です。

今後、協和はこの新技術を普及させることで、農業の新たな未来を切り開き、持続可能な農業の実現を目指します。こうした取り組みが成功すれば、我が国の農業の自給率向上や、食の安全性の確保にも寄与することでしょう。

会社情報

会社名
協和株式会社
住所
大阪府高槻市下田部町1丁目1番5号
電話番号
072-685-1155

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