VTOLドローンで斜面調査
2025-12-15 14:19:18

VTOL型ドローンによる冬季斜面調査実証実験 新たな安全運行を支える技術

VTOL型ドローンによる冬季斜面調査実証実験



JR東日本、新潟支社と複数の企業が共同で進めているVTOL型ドローンを用いた冬季斜面調査の実証実験が、2025年に実施されました。このプロジェクトは、鉄道沿線の安全な運行を確保するため、冬季の積雪や雪崩のリスクを把握する新しい手段を模索するものです。

1. 実証実験の目的と背景


豪雪地帯において、JR東日本では降雪時の安全運行のために斜面の積雪状況や雪崩の発生を把握する必要があります。従来はヘリコプターやマルチコプター型ドローンを使用していましたが、冬季のスノーコンディションではそれに加え、社員が徒歩での調査も行うため、効率化が課題でした。そのため、VTOL型ドローンを活用することで、調査の効率と精度を高めることを目指しました。

2. 実証実験の内容


実験は只見線と上越線の区間で行われ、飛行時にはリアルタイムでデータを共有することに重点が置かれました。この実験においては、新潟市の管理施設にも飛行映像を届け、斜面状況を即時に評価することができました。VTOL型ドローンは、特に雪の多い地域での斜面確認において、従来の方法よりも効果的な手段を提供しています。

3. VTOL型ドローンの特性


今回使用されたのは、エアロセンス社製のAS-VT01K型ドローンです。国土交通省から認証を受けたこの機材は、目視外飛行や遠隔操作が可能で、最大で50キロメートルの距離を自動で飛行する能力を備えています。また、カメラの装備により、調査がリアルタイムで行なえるようになっています。特にジンバル機構を用いたカメラは、安定した動画を提供し、斜面の状況を鮮明に捉えます。

4. 今後の展開


VTOL型ドローンの導入により、今後の冬季の斜面調査が大幅に効率化されることが期待されます。エアロセンス社は、新型のAS-VT02K型ドローンを開発しており、さらに強化された防塵・防滴性能を持っています。この機材を利用することで、悪天候に対する耐性が増し、より多くのシナリオでの使用が見込まれます。

また、ドローンの迅速な輸送を実現するため、JR東日本の列車荷物輸送サービス「はこビュン」を活用した検証も進めています。この新しいサービスを利用することで、従来の手法では困難だった機材の迅速な運搬が可能となります。

5. 最後に


JR東日本の取り組みは、鉄道運行の安全性向上に寄与する革新的な試みであり、今後もDX推進を通じて、効率的なメンテナンスや働き方改革の実現に向け邁進していく予定です。これによって、災害時にも迅速に対応できる体制を整え、地域の安全と安心を確保することがますます重要になってきます。


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会社情報

会社名
エアロセンス株式会社
住所
東京都北区田端新町1-1-14東京フェライトビル
電話番号
03-3868-2551

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