浜名湖の海草アマモ再生プロジェクト
2025年12月13日(土)、静岡県浜名湖で行われた「アマモ再生プロジェクト」は、地域の生態系を守る重要な試みとして注目されています。このプロジェクトは、一般社団法人静岡UP浜名湖ワンダーレイク・プロジェクトの主催で、人気のマリンアクティビティであるSUP(スタンドアップパドルボード)を活用し、浜名湖を取り囲む浜松市と湖西市の協力のもとに実施されました。
アマモとは?
アマモは、日本各地の海中に生息する海草で、タネを持ち、陸上のイネと同様に増殖します。この海藻は「海のゆりかご」と称され、魚や貝、エビやカニなどが子を育てるための安全な場所を提供します。しかし、浜名湖のアマモは、約11年前から急激に減少しており、その影響は生態系全体に及んでいます。
イベントの詳細と参加者
当日は、地元のSUPインストラクターやパドラー、また専門学校の生徒や高校のSUP部員など約60名が参加しました。イベントでは参加者たちが思いを書いたうちわをたすきにしてリレー形式で種まきを行い、アマモ再生へのアプローチを共有しました。更に、浜名湖周辺の竹林を利用した新たな試みとして、竹SUPも活用しました。これにより、環境問題の解決を目指しつつ、地域の資源を活用した活動が行われました。
SUPによる種まきの重要性
SUPの利用は、海岸からはアクセスが難しい場所にもアプローチできるため、約1万粒のアマモの種をまくことができました。無駄な燃料を使わずに人力で移動するSUPは、環境保護に貢献するツールとして注目されています。これにより、イベント参加者は楽しみながらも浜名湖の美しさと海洋環境を守る意識を高めることができました。
知識の共有と次世代へのメッセージ
イベントでは、有識者によるアマモ栽培の現状や、SUP活動の意義についての講話も行われ、参加者全員が地元の問題について深く理解しました。若い世代の参加者が「SUPはマリンレジャーにすぎないと思っていたが、海を守る活動にも役立つと知った」と語るなど、新たな視点を得た人も多いです。
参加者たちの感想
参加者たちは、今回の経験を通じて、アマモの種まきの楽しさや、浜名湖の環境保護活動の重要性を再認識しました。「今まいた種が無事に育ち、浜名湖にアマモが戻ることを願っている」との声もあり、希望をもって未来を見つめる姿勢が感じられました。
将来に向けた取り組み
このプロジェクトは、日本財団の「海と日本プロジェクト」の一環として、豊かな海を未来に残すことが目的です。次世代を担う子供たちに海の大切さを伝える活動を通じて、地域の人々が連携し、美しい海を次世代に引き継ぐためのアクションを広げています。
公式サイト:
浜名湖ワンダーレイク・プロジェクト