再生医療の未来
2020-05-22 16:41:30
再生医療が切り拓く未来への道:日本再生医療学会の取り組みと使命
再生医療が切り拓く未来への道
日本再生医療学会は、2020年に「日本再生医療学会声明」を発表しました。この声明は、再生医療の革新を通じて国民の健康を守るための強い意志を表現したものです。設立は2001年にさかのぼり、以来、アカデミア、行政、企業との連携を深め、再生医療の法整備や安全性の向上に大きく寄与してきました。
先進的な規制科学の展開
再生医療関連法の施行から5年が経ち、臨床研究や製品開発において目覚ましい成果が現れています。日本再生医療学会は、アメリカのRMAT制度など国際的な基準に注意を払いながら、適切な理解を促進し、日本がリーダーシップを発揮する環境を整えるべく、戦略的な国際連携を推進しています。また、規制科学においても積極的にイニシアチブを取り、国際的な標準の獲得に向けた取り組みを強化していく考えです。
情報発信の重要性
近年、iPS細胞を利用した再生医療は国内外のメディアで多く取り上げられ、注目を浴びています。しかし、その一方で過度な期待を招く恐れもあるため、日本再生医療学会は正確な知識の共有を重視しています。明確な情報提供を通して、社会の理解を深め、再生医療による健康増進を図ることを目指しています。
科学的エビデンスの構築
再生医療の進展に伴い、日本再生医療学会は全国的なデータ管理システム(NRMD)の整備と運用を進めています。このシステムでは、臨床研究データを高品質に保ちながら相互利用可能な形で構築されています。リアルワールドエビデンスを活用し、安全性および有効性を国内外に発信するため、新たな挑戦を続けていきます。
細胞供給体制の確立
再生医療では、患者自身の細胞だけでなく、他者から提供される細胞も用いる研究が進められています。特に、難病への応用が期待されており、同種細胞の供給体制を改善することで、より多くの患者に利益をもたらすことを目指しています。
オールジャパンによる取り組み
日本再生医療学会は、日本全体での協力体制が重要であると認識しています。iPS細胞を活用した臨床試験が既に行われている中、研究成果を迅速に患者に届けるための支援が続けられています。これにより、さまざまな細胞を用いた再生医療の質を確保し、教育や支援体制の確立を進めています。
COVID-19への対応
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、日本再生医療学会は治療法の開発に向けた努力を続けています。蓄積したデータを基に、再生医療技術のCOVID-19治療への応用を進めることで、社会に貢献できるよう努めています。
高いプロフェッショナリズムの維持
再生医療に携わる専門家としての責任を自覚した日本再生医療学会は、「再生医療人の行動基準」を定め、社会からの信頼を築くために努力しています。この基準を遵守しつつ、基礎から応用、産業化まで多様な視点でネットワークを強化し、未来に向けた再生医療の発展に寄与する意志を持って活動を続けています。
このように、日本再生医療学会は再生医療の発展を通じて人類の健康と福祉の向上を目指し、さまざまな取り組みを進めています。これからも、その歩みは続くでしょう。
会社情報
- 会社名
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一般社団法人日本再生医療学会
- 住所
- 東京都中央区日本橋本町2-3-11日本橋ライフサイエンスビルディング
- 電話番号
-
03-6262-3028