雪印メグミルク、国際舞台で母乳研究成果を発表
雪印メグミルク株式会社は、2024年10月15日からフランス・パリで開催される「ワールドデーリーサミット2024」に参加し、これまでの研究成果を発表しました。特に、同社と雪印ビーンスターク株式会社、十文字学園女子大学の共同研究から導き出された重要な研究結果が注目を集めています。
1. 母乳中のペプチドを分析
雪印メグミルクのグループは、1960年に日本で始めての大規模な母乳調査を行い、その後60年以上にわたり母乳の研究を続けてきました。最新の研究では、1,000名以上の母親を対象にした調査を行い、日本人の母乳から検出された6,000種類以上のペプチドを詳しく分析しました。
この分析においては、11種類のペプチドが乳児の発育や健康を助ける可能性を持っていることも確認されました。特に、これらのペプチドがどのように乳児の健康に寄与できるのか、さらなる研究が期待されています。将来的には、これらのペプチドを活用した粉ミルクや機能性素材の開発も視野に入れています。
2. プレーンヨーグルトの香気成分と脳機能
次に、十文字学園女子大学の小長井ちづる准教授との共同研究においては、プレーンヨーグルトの香りが認知機能に与える影響が明らかにされました。特に、プレーンヨーグルトに含まれる「ジアセチル」という香気成分が、被験者の脳波を通じて認知機能を活性化することが示されました。
この研究は、食品の香りが心理的な覚醒や思考力の向上に役立つことを示唆しており、未来の健康食品開発において新たな価値を提供する可能性があります。
国際酪農連盟とは
国際酪農連盟(IDF)は、世界の酪農業界に関連する組織が連携し、持続可能な酪農の推進や品質基準の策定に取り組むための非営利団体です。この「ワールドデーリーサミット」では、持続可能性や科学技術、貿易問題など、酪農業界の様々なテーマについて議論され、各国の参加者が最新の情報を交換します。
最後に
雪印メグミルクの今回の研究成果は、母乳及び乳製品が持つ健康への影響に新たな視点を提供し、今後の食品産業に大きな影響を及ぼすことが期待されます。これからも母子の健康を支えるための研究が続けられることを願っています。