2026年2月19日から、静岡県熱海市の「Himono Dining かまなり」において、株式会社JTBによる全く新しい試みがスタートします。それは、料理人が地域に滞在し、その土地の特性を生かした料理を提供する「シェフ・イン・レジデンス」というプロジェクトです。この実証事業では、地域の食材やその日の天候にインスパイアされたメニューが展開され、熱海のナイトライフを盛り上げることが目指されています。
熱海エリアにおける「食を通じた滞在価値向上」と「ナイトタイムエコノミーの活性化」を目的にしたこの取組みには、地域コミュニティとシェフが密接に関わることで、新たな飲食体験を創出し、宿泊客に特別な時間を提供する狙いがあります。今の熱海は、宿泊客は増加しているものの、こだわりのディナーを楽しむ機会が限られているという「夕食難民」の現象が問題視されています。特にペットを連れて旅行する家庭では、食事時に愛犬を預けなければならず、苦しい思いをしていることが多いのです。
このような状況を改善すべく、シェフ・イン・レジデンスでは、料理人が地域のコミュニティに宿泊し、地元の人々と交流しながらメニューを考案する新しいスタイルを導入。相模灘の恵みである干物を利用し、従来のイメージを覆すガストロノミーを楽しむことができます。
シェフ・イン・レジデンスの特色
具体的には、担当シェフが、熱海銀座にある「guest house MARUYA」に宿泊し、毎朝市場や周辺を散策しながら、旬の食材や地域の特性を生かしたメニューを考えます。こうして提供される料理は、シェフのストーリーをカウンター越しに聞きながら楽しむことができ、まるでシェフの自宅に招かれたような特別な体験となるのです。
提供される料理は、地域の新鮮な食材やフレンチ、イタリアンの技法を使って再構築された高級干物のコースが中心です。新しく提案されるコースは、軽めの夕食やお酒を楽しむメニューから、特別な日のためのプレミアムコースまでバリエーションが豊富です。特に愛犬と一緒に楽しめる個室環境を提供することで、ペット連れの旅行者も安心して食事を楽しむことができる、ストレスフリーな滞在が実現します。
将来の展望
この実証により、JTBは熱海の飲食業界の担い手不足の解消や立地を活用する方策が見つかることを期待しています。将来的には、このプログラムを他地域へと広げていく計画を立てており、全国各地から料理人が集まる新たな観光モデルを目指しているのです。地域の活性化に向けて、熱海観光局や他の事業者と連携し、さまざまなイベントと組み合わせた高付加価値コンテンツの開発も進めていくとのことです。
最後に
熱海の特産品である干物が、ディナーの主役となることを目指し、宿泊客には新しい形の食体験を提供する「シェフ・イン・レジデンス」。地域と観光業、そして旬の食材を通じた新しいライフスタイルの提案が、このプロジェクトによって実現されることが期待されています。今後の動向に注目です。