積水化学の新戦略
2024-07-25 13:30:31

積水化学、半導体材料の生産能力を大幅強化する新体制を発表

積水化学、半導体材料の生産能力を大幅強化する新体制を発表



積水化学工業株式会社が半導体製造用工程材料の国内生産能力を向上させるとともに、台湾に新たな研究開発(R&D)拠点を設置することを決定しました。これにより、高機能プラスチック市場への積極的な展開が期待されています。

先端技術「SELFA®」の導入



新たに強化されるのは、同社の主力製品である高接着易剥離UVテープ「SELFA®」です。このテープは、その名の通り高い接着性を持ちながら、UV照射によって剥がしやすくなる特性を備えています。テープと被着体の間にガスを発生させ、接着力をゼロにすることで、ウエハーなどの薄い材料でもダメージを与えずに加工できるのです。

このテープは、人工知能や高速通信に対応した最先端の半導体、さらには車載向けパワー半導体市場において特に高い評価を得ています。会社はこの製品が提供する優れた特性が、これからの半導体市場に寄与すると確信しており、2050年には市場規模が2023年の約2倍に達すると予測しています。

台湾に新たなR&D拠点を設置



新設されるR&D拠点は、台湾の新竹市に設けられます。ここには、評価・分析が可能な施設が整えられ、高接着易剥離UVテープや層間絶縁材などの新製品開発が進められる予定です。この地を選択した理由として、台湾には多くの重要顧客や半導体関連企業が集中し、進んだ技術開発が行われていることが挙げられます。これにより、顧客に近い場所での迅速な対応が可能となり、ニーズに応じた試作品の評価もスムーズに行えるのです。

投資額と今後の展開



今回の投資は総額約50億円とされ、埼玉県に位置する武蔵工場での生産能力強化と、台湾R&D拠点の設立に充てられます。武蔵工場は1962年に設立され、長年にわたり高品質な製品を生み出してきました。

台灣R&D拠点の稼働は2025年4月予定、武蔵工場の増強は2027年度の上期を見込んでいます。これにより、半導体分野における即応性と高品質の提供を目指し、さらなる技術革新を促進していく方針を示しています。

海外展開の可能性



将来的には、台湾以外にも韓国や米国などへの展開も視野に入れているとされています。これにより、グローバルな規模での半導体材料事業を拡大し、社会課題の解決に寄与する高付加価値な製品の開発を加速させる方針です。社会のニーズに応じた製品提供を通じて、持続可能な未来を目指す取り組みを続けていくでしょう。

積水化学の進取の気性に期待が高まります。これからの半導体産業の動向に、ますます注目が集まりそうです。


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会社情報

会社名
積水化学工業株式会社
住所
大阪市北区西天満2丁目4番4号
電話番号
03-6748-6460

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