アークエッジ・スペースが新型小型衛星2機の運用を開始
株式会社アークエッジ・スペース(本社:東京都江東区)は、2021年度から取り組んできた6U衛星汎用バスを利用した新しい小型衛星AE1b(通称YODAKA)とONGLAISATの運用を開始しました。これらの衛星は、12月9日に国際宇宙ステーションから放出され、その後、静岡県牧之原市にある地上局との初期通信を確立しました。
AE1b(YODAKA)のミッション
AE1b(YODAKA)は、合同会社SPACE VALUE及びSpace BD株式会社が主導する「花巻スペースプロジェクト UP花巻」の一環として開発されました。このミッションは、地元の文学者宮沢賢治の作品にちなんで名付けられています。YODAKAは、地上から送られた短歌の上下句を組み合わせてオリジナルの短歌を創作するというユニークなミッションを実施します。実施は2025年の2月から3月頃を予定しており、上句の公募も行われ、幅広い参加が期待されています。
ONGLAISATの役割
ONGLAISATは台湾との協力に基づいて開発された衛星で、TASA(Taiwan Space Agency)が新開発した光学観測装置を搭載しています。これにより地球観測を実施する予定で、アークエッジ・スペースは、このミッションを通じて衛星運用の新たな可能性を探ります。
超小型衛星の未来
アークエッジ・スペースは、6U衛星汎用バスの開発・運用を進め、今後数か月にわたって観測データを収集し続ける予定です。本汎用バスは、NEDOの助成を受けて開発されたもので、このプロジェクトでは超小型衛星の量産や効率的な運用の実現を目指しています。今後、宇宙のインフラ構築や深宇宙探査、月面活動などに関する挑戦的なミッションへも取り組んでいく方針です。
このミッションは、単なる技術的進歩に留まらず、衛星を通じて人々の生活の質を向上させることにも寄与することを目指しています。アークエッジ・スペースは、「衛星を通じて人々により安全で豊かな未来を提供する」という理念のもと、積極的に宇宙研究や商業利用を進めていく姿勢を示しています。
今後の展望
両衛星の運用状況は、アークエッジ・スペースの公式ウェブサイトなどで随時報告される予定です。彼らの動向が、今後の宇宙技術の発展と人々の生活の質向上にどのように寄与するか、注目が集まります。超小型衛星の分野におけるアークエッジ・スペースの活動は、ユニークなミッションを通じて私たちに未来の宇宙利用の可能性を示してくれることでしょう。