子どもの権利意識を育てる新たなウェブサイト『あすのコンパス』が登場
公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、1994年に日本が「子どもの権利条約」を批准してから30年を迎え、子ども向けのウェブサイト『あすのコンパス』を立ち上げました。このサイトは、子どもや若者が自らの権利を理解し、意見を発信する力を育むためのプラットフォームを提供します。
『あすのコンパス』の目的と内容
『あすのコンパス』は、子どもに対する権利やセーブ・ザ・チルドレンの活動を紹介し、ユーザーが自分らしい進路を考える手助けをすることを目的としています。サイトでは、子どもの権利について知識を深めるための情報や、社会参画を促進するためのイベント情報、若者の意識を活かした活動やメッセージなどが紹介されます。
背景にあたる調査の結果
最近、こども家庭庁が行った調査によると、小学生から高校生の中で子どもの権利についてしっかりと知っていると答えた人はわずか22.3%に過ぎないことが明らかになりました。これを受け、子どもたちが自身の権利についての理解を深め、自らの意見を形成できるような情報提供の仕組みが求められています。
子どもたちの声を反映したウェブサイト
このサイトの名称やデザインには、1,000人以上の10歳から18歳の子どもたちの意見が反映されています。「あすのコンパス」という名称には、思春期の不安を和らげるための指針としての意図が込められており、気楽に未来を考えるきっかけを提供することを目指しています。
主要コンテンツの紹介
子どもの権利を理解するためのコンテンツ
ウェブサイトでは「こどものケンリ」という特集も用意されており、子どもの権利について分かりやすく解説した内容や日常生活における権利の関連性をイラストや動画で示しています。また、学校の授業でも使えるアクティビティ教材も提供されます。
社会に対してアクションを起こせる機会
『あすのコンパス』では、子どもや若者が即座に参加できる活動も多数用意されています。たとえば、紛争下にいる子どもたちの教育を守るためのユースチームの募集や、気候変動に対するアクションとして「Generation Hope」キャンペーンの参加者を募っています。
セーブ・ザ・チルドレンの意義
1919年に英国に設立されたセーブ・ザ・チルドレンは、すべての子どもが生きる・育つ・守られる・参加する権利を享受する世界の実現を目指して活動している国際NGOです。日本では1986年から活動を始め、現在も多くの支援活動を展開しています。子どもたちが権利について学び、主体的にその権利を行使できるような環境を整えることは、彼らの豊かな未来を築くために非常に重要です。
まとめ
『あすのコンパス』は、子どもたちが自分の権利を知り、それに基づいて行動するための新たな手段を提供するものです。30年を迎えた「子どもの権利条約」に対する理解を深め、次世代のリーダーとして社会参加を促す情報源として、今後も多くの人々に利用されることが期待されます。