トリナ・ソーラーのリ氏は、世界経済フォーラムが開催した「2024年 産業変革と脱炭素化」サミットに登壇し、デジタル化とAIの時代におけるクリーンエネルギーとICT分野の相互作用がもたらす成長の可能性について熱心に語りました。
リ氏は、ICT業界の拡大に伴い、データセンターにおけるエネルギー消費量の増加が課題となっている現状を指摘。データセンターは世界の電力消費量の約1%を占めており、再生可能エネルギーの利用が急務となっていると述べました。また、エネルギー消費の効率化と炭素排出量の抑制に向けた取り組みとして、データセンターにおける効率的な冷却と電力管理技術の重要性を強調しました。
さらに、電力システムのデジタル化が進む中、スマートグリッド、リアルタイム監視、データ解析、需要応答といったICT技術の活用が、エネルギー効率の向上やシステムの柔軟性の強化に大きく貢献すると説明しました。トリナ・ソーラーは、発電から管理、消費に至る包括的なエネルギーサービスを提供することで、次世代のエネルギーシステム形成に貢献していくと力強く宣言しました。
リ氏は、新エネルギーやエネルギー貯蔵技術の発展によって、エネルギーがサービス指向のプラットフォームへと変革しつつあると述べました。トリナ・ソーラーは、太陽光発電、蓄電池、水素発電所などを含むエネルギー管理のトータルソリューションを提供することで、顧客のエネルギー転換ニーズに対応しています。
具体的な事例として、中国河北省に位置するXunCloudデータセンターでの4MWソーラープロジェクトが紹介されました。このプロジェクトは、今後25年間で1.18億kWhのグリーン電力を供給する予定であり、環境負荷の低減に大きく貢献すると期待されています。また、モルディブでは、トリナ・ソーラーのスマートマイクログリッドシステムがディーゼル発電機に代わり、27の島にクリーンエネルギーを提供。約11,000人の生活を支え、エネルギーの安定供給に貢献しています。
リ氏は、スマートクリーンエネルギーとデジタル化の発展には、政府の政策支援に加え、産業を超えた協力が不可欠であると強調し、持続可能なエコシステム構築への協力を呼びかけました。このディスカッションでは、持続可能な成長に向けたICT業界とクリーンエネルギー分野の連携の重要性が改めて浮き彫りになりました。
トリナ・ソーラーは、「太陽光エネルギーをすべての人に」というミッションのもと、今後も技術革新と連携を推進し、インテリジェントな太陽光発電やエネルギー貯蔵ソリューションを提供することで、ネットゼロ社会の実現に向けた取り組みを加速させていくことを表明しました。