JAMSSがAWSと提携し、宇宙利用がもっと身近に
有人宇宙システム株式会社(JAMSS)は、アマゾン ウェブ サービス(AWS)との間で協力合意書(Letter Of Support)を締結しました。この提携により、地球低軌道(LEO)市場でのクラウドサービスの活用を強化し、宇宙利用の可能性を拡大することを目指します。
進化する宇宙利用のニーズ
現在、国際宇宙ステーション(ISS)にある日本の実験棟「きぼう」では、多種多様な実験や宇宙飛行士による活動が行われており、得られたデータは地上へと送信されて利用されています。これまでのデータ伝送技術と経験を活かし、ユーザーの多様なニーズに応じたサービスの提供が日々求められています。この流れを受け、JAMSSは、自律的にデータを地上へ送信する「自律的ファイルダンプシステム(JAFDIS)」の開発を進めています。
AWSのクラウド環境とは
この協力合意書では、JAMSSの技術を基盤にし、AWSのクラウドサービスを通じて、誰もが気軽に宇宙を利用できる環境を提供することを目指しています。今後は、宇宙利用者向けのサポートメディア「ASMILLA(アスミラ)」を発展させ、望まれるデータ配信サービスを含むWebポータルプラットフォームを構築します。
未来を見据えたデータ配信サービス
JAFDISを活用することで、宇宙でのデータが地上に届く仕組みが整い、ユーザーはクラウド上で宇宙のデータを簡単に閲覧できるようになります。これにより、宇宙データは身近なものとなり、さまざまな用途に対応する柔軟なサービスの提供が可能となります。この技術を駆使し、宇宙利用はさらなる進化を遂げることでしょう。
商業宇宙ステーションの時代へ
今後は宇宙を活用した事業展開が加速すると期待され、JAMSSは「Total Service Provider」として、宇宙利用の計画から実施まで、ワンストップのサービスを提供していく方針です。また、2024年7月に開催されるアジア最大の宇宙ビジネスカンファレンス「SPACETIDE2024」では、常務取締役の中村太一が講演し、新たな商業ステーションの時代に向けたデータ配信サービスの構想について話す予定です。
代表取締役有賀輝の言葉
「私たちは、今回の提携を通じて宇宙データの利用を一層進化させたいと考えています。新しい技術を利用して、誰もが宇宙を身近に感じられるサービスを提供し続けていきます。」と、有賀代表取締役は語っています。
まとめ
JAMSSとAWSの協力によって、宇宙の利用がさらに身近なものへと変わりつつあります。宇宙ビジネスは新たなマーケットを形成し、それに伴った技術革新が求められている今、JAMSSは地球低軌道市場における重要なプレイヤーとして、その発展に寄与していくことでしょう。私たちの未来には、宇宙に関する新たな可能性が広がっています。これからもJAMSSの動きに注目です。