ワイヤレス電力伝送実験
2025-12-25 14:36:19

電気興業が横須賀でワイヤレス電力伝送の実証評価試験を実施

電気興業が実施したワイヤレス電力伝送の実証評価試験



2025年12月15日から19日にかけて、電気興業株式会社は横須賀リサーチパーク(YRP)にて、空間伝送型ワイヤレス電力伝送(WPT)の実証評価試験を行いました。この試験は、総務省の委託研究「空間伝送型ワイヤレス電力伝送の干渉抑制・高度化技術に関する研究開発」の一環で、研究機関と連携して進められました。

実証評価試験の概要



試験は、5.7GHz帯と24GHz帯のWPT装置を設置し、一般的なWPT設置環境の模擬を行いました。これにより、実際の環境での適用可能性を検証することが目的です。会議室内に5.7GHz帯装置、ホール中央には24GHz帯装置を配置しました。また、給電空間のみならず、隣室空間や屋外模擬空間にも電磁波防護シートを設け、複数環境下での評価を実施しました。

背景



近年、空間伝送型ワイヤレス電力伝送は、電池やケーブルを使用せずに多くの機器に効率的に電力を供給できる方法として注目されています。総務省も、920MHz帯、2.4GHz帯、5.7GHz帯を対象とした制度整備を進め、WPTの普及を促進しています。しかし、WPTの普及には、人と無線通信との共存、複数システム間の干渉、導入環境の評価方法といった課題が残されており、これに対応するために、11の研究機関が連携して研究開発を行っています。

参加機関



本試験には、多数の研究機関が参加しており、各機関の役割も重要です。電気興業株式会社は、WPT装置の提供を行い、ATRは給電点での電力評価を担当しました。また、東北大学によって信号のスペクトラム観測が行われ、金沢工業大学では受電評価が実施されました。日本工業大学はスケジューリングアルゴリズムの実装を行い、NICTでは無線LAN機器との干渉評価が進められました。

今後の展望



この実証評価試験は、総務省の研究開発支援を受けた重要な取り組みの一部であり、電気興業株式会社はワイヤレス給電技術の更なる向上を目指し、今後も研究開発を続けていく所存です。社会実装に向けた技術開発も同様に進め、実用化を見据えた取り組みを推進していきます。

詳細については、電気興業株式会社の公式ウェブサイトや問い合わせ先をご覧ください。これからもワイヤレス電力伝送技術の発展から目が離せません。


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会社情報

会社名
電気興業株式会社
住所
東京都江東区豊洲5-5-13 豊洲アーバンポイント9F
電話番号
03-3520-8322

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