新たな宿泊体験の提案「Temple Hotel 国昌寺」
2025年7月22日、長崎県対馬市に「Temple Hotel 国昌寺」がプレオープンします。この宿坊は、自治体による「寺泊補助金」を活用した初の試みであり、寺社文化を生かした新たな宿泊・体験サービスの形です。
自治体の文化政策と宿坊の誕生
対馬市は、令和3年度に「対馬市観光振興推進計画」を策定し、地元の社寺文化を観光資源化することを目指しています。この一環として、「宿坊」の提案が実施され、国昌寺がそのモデルケースとして選ばれました。古くから信仰を集めるこの寺院は、檀家の減少に悩まされていましたが、宿泊業を通じて地域の文化を守り、発展させることを決意しています。この新しい取り組みは、地域住民と観光客にとって双方にとっての価値を生み出すことでしょう。
国昌寺の役割と特徴
創建は1600年と長い歴史を持つ国昌寺は、地域の人々に深く根付いた文化の象徴です。宿坊は、訪問客に対馬の文化や精神を体験してもらうための重要な場となり、日々の修行や地域の文化に親しむことができる特別な体験を提供します。特に興味深いのは、宿泊中には朝のお勤めや写経、御朱印体験が可能で、身体と心が一体となって過ごせる空間が用意されています。
ゲーム文化との結びつき
さらに、近年話題のPlayStationゲーム『Ghost of Tsushima』との関連性も注目です。このゲームは、対馬を舞台にしたもので国内外から訪れる観光客が増加しています。ゲームの魅力が観光へとつながり、訪れるファンはリアルな対馬の文化を体感したくなることでしょう。このように、デジタルコンテンツが現実の観光への道を開いています。
特別な宿泊プラン
「Temple Hotel 国昌寺」では、宿泊プランが数種類用意されています。スタンダードな素泊まりから、住職が手がける地元素材を使った朝食付きプランまで。さらに、境内での水行体験や対話を通じた「終活道場」など、心を整えるための活動が訪問者を待っています。対馬の自然と文化に身を置くこの機会に、自己を見つめ直す特別な時間を過ごすことができるでしょう。
住職の想い
国昌寺の住職、作元功照氏は、宿坊の設立に際して若者や海外からの訪問者に対馬の魅力を知ってもらいたいとの願いを持っています。彼は、Webデザインや動画制作を手がけるクリエイターでもあり、地域の魅力を効果的に発信することに熱心です。「訪れた方々に心温まる体験を提供し、自らを見つめ直すひとときを提供できれば」と話しています。
最後に
「Temple Hotel 国昌寺」は、対馬の文化を深く理解し、心豊かな時間を提供する新たな拠点となることでしょう。自然に囲まれたこの寺院で、訪れる人々が自身の心と向き合いながら、対馬の魅力を再発見することを期待しています。
公式サイト:
OTERA STAY