期待ギャップの実態
2024-07-24 10:11:24

2024年の人材トレンド:企業と従業員の期待ギャップとは?

人材トレンド2024の発表



英国ロンドンに本社を持つペイジ・グループが、日本国内1,123名を含む約5万人を対象にした調査レポート「人材トレンド2024 - 期待のギャップ」を発表しました。このレポートは、企業と従業員の間で広がる期待のギャップに焦点を当てています。コロナ禍を経て、従業員は仕事が生活に与える価値を重視し、競争力のある給与や柔軟な働き方を当然の権利と考えるようになっています。しかし、企業は変わりゆくビジネス環境において従業員の期待に応えきれておらず、両者の間にはタフなギャップが存在します。

調査の主なポイント



この調査レポートは、特に以下の3つのポイントが明らかにされています。

1. 賃金上昇が鈍化しているにもかかわらず、多くの従業員が高い給与を期待しています。
2. アジア太平洋地域ではフレキシブルな働き方に関する問題が顕在化しています。
3. 多様な世代が共に働く中で、包括的な職場環境を整える必要性が高まっています。

雇用環境の難しさ



優秀な人材の獲得と保持は、企業の存続を左右する重要な要素です。しかし調査によると、高い給与だけでは従業員を引き止めるのは難しいとされています。多くの従業員が新しいキャリアの機会を求めており、転職に積極的な割合は過去最高の87%に達しました。このような背景から、企業は従業員の期待に応えるために努力しなくてはなりません。

フレキシブルな働き方の認識のズレ



フレキシブルな働き方は、求職者や従業員が重視するポイントの一つですが、企業がその重要性を理解していないケースも多いようです。調査結果では、ハイブリッド勤務を実施している従業員が57%に達する一方で、厳格な出社規定が従業員の満足度に悪影響を及ぼしている事例も見受けられます。中でも、中級・上級管理職がフレキシブルな働き方の重要性を軽視する傾向があり、ここには組織全体での意識改革が求められています。

DE&Iの課題



また、日本の職場におけるダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン(DE&I)の取り組みが不足しているという結果も浮き彫りになっています。調査によれば、79%の従業員が職場で本来の自分を表現できないと感じており、これが企業文化の改善を急務にしています。特に、年齢による差別が顕著で、企業はこの点についても対策を講じる必要があります。

AIの導入とその影響



AI技術の導入状況に目を向けると、世界的には30%の従業員が積極的にAIを活用しているのに対し、日本ではその数が28%にとどまります。しかし、AIの成長がキャリアに影響を与えると考えている従業員は約60%に達し、これは新たなスキルの習得が企業に求められる要因となっています。

まとめ



「人材トレンド2024」の調査結果は、企業と従業員間に存在する期待のギャップが現代の日本における職場環境の課題を浮き彫りにしています。この問題に対処するためには、企業は人材の定着・獲得戦略を再考し、従業員の即応力を高める取り組みが必要です。今後は、よりフレキシブルでインクルーシブな職場づくりに向けた努力が求められています。


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マイケル・ペイジ・インターナショナル・ジャパン株式会社
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