新AIによる配管検査:瞬時に劣化を判定
プラント施設の配管検査に革新をもたらす、まほろば創研株式会社と計測検査株式会社の共同開発によるAI技術が注目を集めています。2026年6月から本格的な開発が開始され、2027年度中の製品提供を目指しています。
高齢化する設備の現状と課題
国内のプラントは、多くが高度経済成長期に建設されたものであり、老朽化が急務となっています。このことは経済産業省によると、事故や製品の品質不安定化につながる危険性があります。しかし、これらの設備を点検する技術者は、高齢化と人手不足が続いており、熟練した検査ノウハウを持つ人材の確保が難しくなっています。このため、効率的な点検方法が求められていました。
新たな配管検査AIの魅力
開発されるAIソフトウェアは、撮影した配管の写真をもとに、その劣化具合と点検の優先度を判定します。特に特徴的なのは、スマートフォンやドローンで撮影した1枚の写真から、非破壊で配管の状態を診断できる点です。これにより、施設内に入ることが難しい場所の点検も可能になります。これまでの方法と異なり、現場のリアルタイム情報を活用しながら、誰でも簡単に一次診断が行えるという利便性が高まります。
企業の強みと連携
両社が持つ専門性の融合も大きな特徴です。計測検査は50年以上の経験を持ち、現場での知見を活かした検査技術に強みがあります。一方、まほろば創研は予知保全に特化したAI開発を行っており、設備の異常を事前に予測するソフトウェアを専門に展開しています。この両者の技術の組み合わせにより、実用的な高精度な判定を実現することを目指しています。
代表取締役のビジョン
まほろば創研の小森一輝代表取締役は、「熟練者が積み上げてきた検査技術の継承が課題」とし、自社のAIソフトウェアが現場で使える「本当に使えるもの」を提供することに力を入れると語ります。また、計測検査の坂本敏弘代表取締役は、自社の技術と経験をAIを通じて一般化することで、より多くの人が配管の劣化徴候に気付けるようにすることを期待しています。
まとめ
まほろば創研と計測検査が展開する新しいAI技術は、配管の検査と保全の業界に大きな変革をもたらすものであり、設備管理における安全性と効率化を図るものです。これにより、プラント運営の現場で新たな「当たり前」が実現される日も近いでしょう。