電通が新たに「IR For Growth」を発表
株式会社電通は、企業の投資家向け情報発信(IR)を戦略的に支援する新プログラム「IR For Growth」を提供開始しました。このプログラムは、企業の財務情報と非財務情報を統合した成長ストーリーを凝縮し、一貫性のあるIR活動を推進することを目的としています。
企業価値向上の重要性
近年、投資家からの資本コストや企業価値に対する関心が高まっています。これに伴い、多くの企業がIRコミュニケーションに力を入れていますが、上場企業の約半数がPBR(株価純資産倍率)1.0倍を下回っているという現状を考えると、中長期的な企業価値の向上に向けた戦略が必要不可欠です。企業の経営陣だけでなく、IR部門や広報部門など、さまざまな関係者が連携し、情報を一貫して伝えることが求められています。
IR支援プログラムの概要
「IR For Growth」は、株式会社電通の各社が持つ保有資産や、パートナー企業との協力により、企業のIR活動を充実させるためのプログラムです。具体的には、財務価値の向上を図るための資本戦略の策定や、既存事業の見直し、新規事業の創出、M&Aに関する支援などが含まれます。また、非財務の側面からも、組織文化の改善、社員エンゲージメントの強化、人事戦略の見直し、さらにはサステナビリティの推進にも焦点を当てます。
このように、財務と非財務の両方を考慮した統合的な成長ストーリーの構築を進めることで、より戦略的なIR活動を実現することを目指します。
今後の展望
電通では、広告やマーケティングだけでなく、顧客企業各部門の変革支援にも力を入れており、その結果としての企業成長を促進させる考えです。「IR For Growth」を通じて、より多くの企業が持続的な成長を遂げることを期待しています。
また、今後はその取り組みの一環として、株式会社KINOCOSとの業務提携も発表されており、さらに広がる可能性が示唆されています。
電通は、このような新たな支援体制を通じて、企業が抱えるさまざまな課題に応じた適切なアプローチを提供し、企業価値の向上に寄与する役割を果たしていくことでしょう。