補助犬とユーザーの命をつなぐ、ヘリコプター救助訓練
浜松市消防航空隊と日本補助犬情報センターが共同で行った、補助犬とユーザーのヘリコプター吊り上げ救助訓練。その訓練の裏側を、救助を担当した4名の隊員のインタビュー動画が公開されました。動画では、隊員たちが訓練を通して感じたことや、補助犬とユーザーの関係について率直な思いを語っています。
介助犬ユーザーを救助したA.Wさんの言葉
「介助犬ユーザーを救助した時、後から別の隊員と吊り上がってくる介助犬を見て、心配でたまりませんでした。ほんの数分だったと思いますが、ユーザーと補助犬の強い絆を感じました。」
A.Wさんは、介助犬ユーザーを救助した際、離れてしまった補助犬を心配する様子を目の当たりにしました。この経験を通して、補助犬とユーザーの関係が単なる飼い主とペットの関係を超えた、深い絆で結ばれていることを改めて実感したそうです。
聴導犬ユーザーの救助を担当したM.Mさんの工夫
「聴覚に障害のあるユーザーにも安心してほしいという思いから、救助の一連の流れについて説明をしたプラカードを作成しました。写真などを入れて、文字を読むことが難しい方でも視覚的にわかりやすくなるよう工夫しました。」
M.Mさんは、聴導犬ユーザーが不安を感じないように、視覚的な情報で状況を伝えられるように工夫しました。災害時において、聴覚に障害のある方にとって情報伝達は非常に重要です。M.Mさんの丁寧な配慮が、聴導犬ユーザーの安心につながっていることがわかります。
盲導犬ユーザーの救助を担当したW.Sさんの変化
「訓練前は、視覚に障害のある方にどのように対応したらよいのか壁を感じていましたが、訓練で実際にユーザーと対話をすることで、その壁がなくなりました。救助時はユーザーが不安を感じないように、その場の状況や犬の様子などをしっかり伝えることを心掛けました。」
W.Sさんは、訓練を通して、視覚に障害のある方とのコミュニケーション方法を学び、不安を解消していきました。訓練で得た経験は、実際の救助活動において、ユーザーへの安心感を与えるための重要な要素となりました。
盲導犬の緊張を和らげたT.Nさんの言葉
「私たち人間も、初めての経験をする際は多少の緊張を強いられます。それが災害時であれば尚のことで、それは盲導犬も同じだと感じました。救助が完了するまで、積極的に声かけなどをすることで安心感を与えられるよう心掛けました。」
T.Nさんは、盲導犬も人間と同じように、初めての経験や災害時には緊張を感じることを見抜きました。盲導犬が落ち着けるように、積極的に声かけをするなど、細やかな配慮で安心感を与えていました。
訓練を通して生まれた、新たな連携
この訓練は、消防隊員と補助犬ユーザー、そして補助犬それぞれの立場を理解し、連携を深める貴重な機会となりました。隊員たちは、訓練を通して補助犬とユーザーの強い絆や、災害時におけるそれぞれのニーズを理解することができました。
今回のインタビュー動画は、日本補助犬情報センターの公式ホームページで公開されています。ぜひご覧ください。