三菱総合研究所とアステラス製薬がタッグを組む
最近、株式会社三菱総合研究所(MRI)とアステラス製薬株式会社が、医療系スタートアップ支援プログラムに関する基本合意書を締結しました。この提携は、主に「医療系ベンチャー・トータルサポート事業(MEDISO)」の一環で行われ、国の指導のもと、日本国内外の創薬力強化を目指すものです。
背景にはドラッグ・ラグと国際競争力の低下
日本政府は、国内のドラッグ・ラグや医薬品産業の国際競争力低下といった課題を受け、2023年には医学革新に向けた構想会議を立ち上げました。2024年の中間報告では、製薬企業やベンチャーキャピタルからの積極的な資金調達とノウハウの共有を通じて、日本の創薬力を向上させる方針を取り決めています。また、経済財政運営に関する基本方針でもMEDISOの強化が重要視されています。
MRIとアステラス製薬の役割
MEDISOを運営するMRIは、国内外のさまざまな専門家や企業と連携し、医療系スタートアップの相談やアクセラレーションプログラムを提供しています。その中で、アステラス製薬の専門知識が加わることで、支援の質と幅が向上すると期待されています。
この提携により、アステラス製薬はつくば研究センター内にあるSakuLabTM-Tsukubaの資源を創薬スタートアップ向けに開放し、更なる研究の加速を図る計画です。入居するスタートアップは、アステラス製薬の専門家と連携し、研究の進捗をより迅速に進められるようになります。
両社の期待と意気込み
MRIの鈴木啓史部門長は「アステラスと提携できることを大変喜ばしく思っています」と語り、外部との連携の重要性を強調しました。「創薬スタートアップが急速に進展できるよう、アステラスの視点を取り入れることで支援の効果が高まを信じています。」という彼の言葉には、両社で築く新たな創薬エコシステムへの期待感がにじみ出ています。
一方、アステラス製薬の谷口忠明CRDOも「この提携で、日本の創薬スタートアップが強化されることが期待されます」と述べ、研究開発での経験やノウハウを生かし、革新的な医療技術の進展に貢献したいとの考えを示しました。
日本発の医療ソリューションを目指す
今回の提携は、三菱総合研究所とアステラス製薬が連携して、創薬における新たな可能性を切り開くための重要なステップです。両社の協力を通じ、革新的な医薬品創出が加速され、国民への医療提供が進展することが期待されています。日本の医療界が抱える課題に立ち向かう姿勢と、将来を見据えた取り組みによって、より良い社会の実現が期待されています。
お問い合わせ先
本件に関するお問い合わせは、以下の窓口をご利用ください。
株式会社三菱総合研究所
【MEDISOに関するお問い合わせ】
[email protected]
アステラス製薬株式会社
【報道機関からのお問い合わせ】03-3244-3201
今回は、医療系スタートアップへの支援が新たな局面を迎え、日本の創薬エコシステムに明るい未来をもたらすことを強く願うばかりです。