IFSの2024年第3四半期決算の概要
2024年10月29日、英国ロンドン発。世界的に名高いクラウドおよび産業用AIソフトウェアのプロバイダーであるIFSが、2024年9月30日を締切とする第3四半期の決算を発表しました。この期に、IFSは過去最高の業績を達成し、特に産業用AIの需要の高まりがその背景にあることが明らかとなっています。
記録的な成長率
IFSによると、年間経常収益(ARR)は前年同期比で30%増加し、その成長を支える強固なパートナーシップとグローバルでの有機的成長が見られました。ソフトウェア収益に関しても前年同期比20%増を記録しており、全ての指標においてポジティブな結果が出ています。特に、IFS Cloudを導入した顧客数は前年同期比71%増、クラウドの収益は46%の増加に達しました。
進化するソフトウェアと買収戦略
また、IFSは戦略的な買収を進めることで成長を加速。具体的には、資産管理に強みを持つCopperleaf Technologiesの10億カナダドルでの買収や、航空機メンテナンスのEmpowerMXの買収が挙げられます。これらの買収は決算にはまだ大きく寄与していませんが、今後の成長の足がかりとなることでしょう。
業界全体での需要増
産業用AIを活用したサステナビリティの強化に向けたソリューションの需要は増加の一途をたどり、国内外で高まる傾向にあります。新規顧客としては90以上の組織がIFSと契約し、AhrendやComcast、Rolls Royce Power Systemsなどの名だたる企業が名を連ねています。
CEOのビジョンと今後の展望
IFSのCEOであるMark Moffatは、今回の業績は産業用AIを通じて解決するというIFSの強いコミットメントを示していると述べました。「産業用ソフトウェアでのリーダーシップを確立し、このビジョンを現実のものにするために努力し続けます」と彼は語っています。また、CFOのMatthias Heidenも、同社の成長が予測可能で利益性の高いものであると確認しました。
2024年の新たな取り組み
さらに、IFSの最新のIFS Cloud 24R2では、IFS.aiを活用した機能が発表され、産業用AIの活用を更に促進します。また、PwCと協力して、ESG開示問題を解決するための新たな持続可能性管理モジュールも開発中です。
IFSの成り立ちと理念
1983年に設立されたIFSは、顧客重視の姿勢を貫きつつ、製造、サービス、電力供給を行う企業向けに産業用AIとエンタープライズソフトウェアを提供してきました。現在では、80カ国以上に展開し、6,500人以上の従業員を擁するグローバルリーダーとして業界内での地位を強化しています。企業の生産性向上と持続可能性の向上を目指し、革新を続けています。
今回の決算は、今後のポテンシャルと市場での地位を強化する好機となることでしょう。IFSがどのようにこれを実現するのか、引き続き注目が集まります。