生物の特性を応用したものづくりに迫る一冊
2025年1月9日、機械工学と生物の進化に基づく新しい研究開発をまとめた書籍が普及版として発売されます。この書籍は、著者たちが研究してきた「生物模倣」によるものづくりの手法を詳細に解説しており、環境適応や効率化のための新たな材料や技術の開発に焦点を当てています。普及版ということで、初版よりも手に取りやすい価格で提供されています。
書籍の概要
本書は、B5判・272ページで、ISBNコードは978-4-7813-1787-8、価格は4,510円(税込)です。販売は当社のECサイトや全国の書店で行われており、電子版も「CMCeBook」で入手可能です。
著者について
本書の監修は、京都工芸繊維大学の萩原良道教授をはじめ、産業技術総合研究所の浦田千尋氏、大学の研究者や企業の専門家など、計36名の著者が参加しています。それぞれの専門分野からも生物模倣の研究が寄せられ、実践的な知見が多く含まれています。
目次の紹介
書籍は大きく6つの編に分かれています。
第1編 材料
ここでは生物がもつ特性を活かした新素材の研究が紹介されます。生物の分泌物を応用した難付着性材料など、環境に優しい素材が提案されています。
第2編 流体
流体力学の観点からの研究が展開され、トンボの空力制御やイルカの表皮を模した摩擦抵抗低減など、さまざまな応用技術が議論されます。
第3編 熱
温度管理や凍結抑制に関する技術が解説され、生物由来の不凍タンパク質を用いた新しい技術が注目されています。
第4編 計測制御
生物の動きにインスパイアされた新しい振動制御技術やバイオセンサーの構築方法についても触れられています。
第5編 設計・加工
ナノインプリント技術とバイオミメティクスに関する最新の研究成果が取り上げられています。
第6編 ロボティクス
生物模倣に基づくロボティクスの進展に関する章では、ソフトアクチュエータを用いた生物型ロボットの可能性が探求されています。
まとめ
この書籍は、環境問題や社会課題を解決するための新たな技術や材料の開発について、新しい知見を提供してくれる貴重な一冊です。手に取りやすい価格で購入可能な普及版として、広く一般に公開されることは、多くの読者にとっての新しい学びの機会となるでしょう。