新しい光技術の発見
2026-01-29 12:14:54

静岡大学が新たな光技術を開発、プラズモン共鳴を革新

静岡大学、プラズモン共鳴の新たな学理を発表



静岡大学工学部の小野篤史教授が率いる研究グループは、準表面プラズモン共鳴という革新的な学理を構築しました。光と電子の振動科学を探求したこの研究は、高度な光マネジメント原理を提案するものであり、様々な技術への応用が期待されています。

研究の概要

本研究では、金属ナノ構造体における光と電子の相互作用を詳細に解析し、新たな光共鳴状態である「準表面プラズモン共鳴」を定義しました。一般的な表面プラズモン共鳴は厳しい入射角度と波長の制約があるのに対し、準表面プラズモン共鳴は共鳴条件をわずかに外すことで、幅広い範囲での光回折現象を可能にします。

基礎となる技術

従来のプラズモン共鳴は、光の波長や入射角度に対して非常に厳しい条件を満たす必要があり、実用化の面で制約を受けていました。しかし、小野教授の研究グループは、複数の共鳴モードを独立に制御することで、共鳴状態を「広がりをもった状態」として再定義しました。これにより、さまざまな波長や入射角度に対応可能な新しいデザイン指針が確立され、世界に先駆けて準表面プラズモン共鳴を発見しました。

具体的な応用例

この新しい光共鳴の概念の有効性は、シリコンイメージセンサにおける近赤外感度の向上という形で確認されています。ナノ構造が光を効率的に回折させることで、従来低かった近赤外光の吸収効率は大幅に改善されます。この成果は、スマートフォンのカメラや自動運転技術、さらには医療やバイオ分野におけるイメージング技術に革命をもたらすと期待されています。

今後の展望

研究による新たな知見は引き続き進化し続けることが予想されます。「共鳴を極限まで高める」のではなく、「共鳴のあり方を拡張する」という視点が新しい光科学や次世代センシング技術の可能性を広げています。この研究は、光物理学の新たな展開と、社会を支えるセンシング技術の革新への重要な一歩です。また、学術雑誌『Physical Review Letters』での発表も注目を集めています。

論文情報

  • - 掲載誌: Physical Review Letters
  • - 論文タイトル: Quasiresonant Regime of Surface Plasmon for Broad Angular Responsivity of Plasmonic Diffraction
  • - 著者: Koya Okazaki, Nobukazu Teranishi, and Atsushi Ono
  • - DOI: https://doi.org/10.1103/75zq-5lqg

研究助成

本研究は、科学研究費助成事業の基盤研究(B)および挑戦的研究(萌芽)からの助成を受けています。


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会社情報

会社名
国立大学法人 静岡大学
住所
静岡県静岡市駿河区大谷836
電話番号
054-237-1111

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