新潟県のデザインコンペ - ニイガタIDSデザインコンペティション
新潟県における産業の活性化を目指す「ニイガタIDSデザインコンペティション」が2025年度の受賞商品を発表しました。このコンペは、1980年より地域で生まれた製品やサービスのデザイン性と社会的価値を評価するもので、新潟県内の企業が取り組む素晴らしいプロジェクトを象徴する場として位置づけられています。
大賞受賞商品
本年度の大賞を受賞したのは、「株式会社玉垣製麺所」の「みのりそば」です。玉垣製麺所は、70年以上の歴史を持つ十日町市の製麺会社で、特にへぎそばの名で親しまれています。新たなリブランディングの取り組みが評価されました。これは、増加する原材料費や資源高騰という逆風の中、従来の「美味しい物を安く」というビジョンを再確認しながら実施されたものです。
玉垣製麺所は、マーケティング調査を徹底的に行い、自社の商流に適した価格設定を行いました。そこで試行錯誤の結果、布のりに依存せず、「へぎそばらしさ」を維持したまま新たなつなぎの開発に成功。これにより、製造プロセスも簡略化され、より持続可能な商品が誕生しました。
そのデザイン面でも、店頭やEC使用を意識したパッケージングが施され、色や文言が洗練されている点が高く評価されています。これにより、広義のデザインと狭義のデザインが双方ともに筋が通った内容に仕上げられました。
準大賞受賞商品
準大賞は、「株式会社ナカヤ」の「YAOCOS(ヤオコス)」が受賞しました。三条市に拠点を置くナカヤは、建設業向けの特殊工具を扱う企業です。この商品は、旧商品のリブランディングとして、ユーザーからの要望に応える形で開発されました。
旧商品は、屋起こし作業を行うために設計されていたもので、数十年前からの技術を基礎にしつつも、ユーザーからのリクエストに応じる形で新たなサイズへと進化しました。特に注目されたのは、1段伸縮から2段伸縮への構造変更に成功した点です。これにより、従来よりも短く折りたためるようになり、軽バンへの積載や通信販売での発送が容易になりました。
まとめ
このように、2025年度のデザインコンペティションでは、クオリティの高い商品が多数出品され、競争が激化しています。特に、地域の特産物やサービスを再評価し、新たな価値を創造するための努力が目に見える形で表現されています。新潟県の「美味しくて安い」商品として、これらの受賞作はこれからの消費者に強い印象を与えることでしょう。受賞商品に関する詳細は、コンペ事務局のNICOに問い合わせることでさらに情報を得られます。