気候変動リスク評価に向けたシナリオ・データ関係機関懇談会:今後の取り組みへの期待
金融庁、文部科学省、農林水産省、国土交通省、環境省は、気候変動リスク・機会の評価等に向けたシナリオ・データ関係機関懇談会を継続的に開催し、研究機関、事業会社、金融機関など幅広い関係者と意見交換を行ってきました。
この懇談会は、気候変動関連データのより効率的かつ適切な利活用を促進することを目的としており、令和4年12月より計11回開催されました。
金融庁は、懇談会で得られた意見を踏まえ、「気候変動リスク・機会の評価等に向けたシナリオ・データ関係機関懇談会 課題と関係者の今後の取組への期待」という報告書を公表しました。
この報告書では、気候変動に係るデータとその利活用に向けた課題と今後の期待について、以下の3つの観点から詳しく解説されています。
1. データの質と信頼性: 気候変動関連データは、その精度や信頼性が重要となります。報告書では、データの品質向上に向けた具体的な取り組みとして、データ収集方法の標準化やデータ検証体制の強化などが提言されています。
2. データのアクセス性: 気候変動関連データは、様々な機関や個人にとってアクセスしやすい状態である必要があります。報告書では、データ共有プラットフォームの整備やデータ公開に関するガイドラインの策定などが提言されています。
3. データの利活用: 気候変動関連データは、企業の事業計画や金融機関のリスク管理などに活用されることが期待されています。報告書では、データ分析手法の開発やデータ活用に関する教育・研修プログラムの提供などが提言されています。
報告書では、関係者に対して、データの品質向上、アクセス性の向上、利活用の促進など、具体的な行動を呼びかけています。
金融庁は、今後も関係機関と連携し、気候変動関連データの更なる利活用促進を目指していくとしています。