佐賀県で新たにプロボノ支援が始まる
日本における「プロボノ」の先駆者、認定NPO法人サービスグラントが、2024年12月11日に佐賀県、公益財団法人佐賀未来創造基金と進出協定を結びました。これにより、佐賀県を拠点に九州全域でのCSO(市民社会組織)活動の強化を図ります。サービスグラントは、これまでに2,300件を超えるプロボノプロジェクトを全国で実施しており、その豊富な経験を生かして地域のニーズに応えます。
進出の背景
佐賀県は、ふるさと納税による金銭的支援がライバルを圧倒するほど充実しており、CSO支援のメッカとして知られています。2021年度の実績では、103団体に約9.1億円の寄付が集まり、全国的に高く評価されています。また、県民のボランティア参加率は全国2位の24.8%。このような充実した基盤が、サービスグラントの佐賀進出の大きな要因となっています。
プロボノの意義
「プロボノ」とは、職業上の専門知識を利用して社会貢献活動を行うことを指します。サービスグラントは、金銭的な支援に加えて、非金銭的なサポートを通じてCSOの運営基盤を一層強化します。これにより、地域社会の課題解決に貢献することが期待されています。
今後の事業展開
サービスグラントは、佐賀県で以下の6つの事業を展開する予定です。
1.
プロボノワーカーの発掘
本県や全国の関係人口を対象に、プロボノの説明会を各地で開催します。地域密着型の支援を実現するべく、既にマッチング事例も生まれています。
2.
「社会参加オープナー」の養成
社会課題の解決に取り組むプロボノワーカーを発掘し、地域で責任ある役割を果たす人材を育成します。
3.
中間支援組織との連携
NPO法人佐賀県CSO推進機構など地域支援団体と連携し、ノウハウの共有を促進します。
4.
オンラインプラットフォーム「GRANT」の活用
約2,500件のマッチング実績を持つプラットフォームを使い、広範囲からの支援が受けられる基盤を構築します。
5.
企業との協働
地域の企業とCSOのニーズをマッチングさせる新たな仕組みを導入し、双方に利益のある支援を行います。
6.
コミュニティ運営
毎月開催される「ソーシャルウェンズデイ」で、プロボノワーカーやCSO同士の交流を促進し、ネットワークを強化します。
認定NPO法人サービスグラントについて
サービスグラントは2005年から活動を開始し、日本におけるプロボノの先駆者として、さまざまな支援を提供しています。登録プロボノワーカー数は約10,000人に達し、30カ国以上のネットワークを構築。社会課題解決に向けた新たな価値創造に貢献しています。
進出協定式と今後の予定
進出協定式は、2024年12月11日、佐賀県庁にて行われました。これから、地域に根づいた活動が進められ、さらなる予定イベントも展開されます。1月中には、数回の交流会やセミナーを準備中で、地域の活性化が期待されています。
認定NPO法人サービスグラントとともに、新たな地域支援が始まる佐賀県。今後の発展から目が離せません。