がんヘルスケア基金
2021-10-19 15:00:03

がん患者のQOL向上を目指す「がんヘルスケア基金」の活動開始

がん患者のQOL向上を目指す「がんヘルスケア基金」の活動開始



京都大学大学院医学研究科の婦人科学産科学教室(以下、京大婦人科産科)が新たに立ち上げた「がんヘルスケア基金」は、婦人科がん患者の生活の質(QOL)を改善し、社会復帰の促進を目指す重要な一歩です。この基金は2021年10月22日より募集を開始し、約4か月間の募金を予定しています。研究に必要な資金を調達し、がん患者が元気に日常生活を送るための支援を行います。

研究の背景



婦人科がんは、多くの患者にとって深刻な問題です。がんを宣告された患者は、不安や恐怖を抱え、治療と日常生活の両立が難しくなることがよくあります。京大婦人科産科では、患者のQOLに関する積極的な研究を実施し、治療に伴う様々な困難に立ち向かう支援を行っています。特に、家族に気丈に振る舞う患者や、日常生活の中でのストレスを抱える患者たちのために、アプリを活用したデータベースの構築を目指しています。

長期にわたるがん治療の中で、患者は身体的な副作用や精神的なストレスに悩まされることが少なくありません。この基金は、医療機関による支援だけでなく、患者自身がヘルスケアアプリを用いて自己管理できる環境を提供することを目指しています。これにより、患者の生活情報を管理するシステムを導入し、医療者が患者の状態を把握することが可能になります。

研究の目的



本研究では、以下の4つの目的を掲げています。
1. 日常生活のデータ(ライフログ)や患者のQOLに関する調査結果、診療情報を統合したデータベースを構築する。
2. データベースを利用して治療成績やQOLに影響を及ぼす要因を探求する。
3. ライフログと分子生物学的な関連性を明らかにする。
4. QOLを管理するためのアプリケーションを開発する。

これらの研究は、万代昌紀教授や山口建講師を中心に、京都大学医学部附属病院や他の医療機関と連携して行われます。対象は18歳以上の婦人科がん患者で、研究への参加は患者の同意が得られた場合に限られます。

共同研究の枠組み



このプロジェクトは、京大医学研究科だけでなく、企業や他の大学とも連携しています。具体的には、株式会社DUMSCO 、ライフログテクノロジー株式会社、PST株式会社などが協力し、先進的な技術を活用して研究を進めています。これにより、がん治療と患者ケアの質を向上させることが期待されます。

結びにかえて



がんは誰もが直面する可能性のある病です。京大婦人科産科の取り組みは、多くの患者が抱える悩みに寄り添い、QOL向上と社会復帰を目指す重要なイニシアティブです。今回の「がんヘルスケア基金」への協力を通じて、より良い医療環境の実現に向けて一緒に貢献できることを望んでいます。

詳細は、こちらをご覧ください。

会社情報

会社名
京都大学婦人科腫瘍研究室
住所
京都府京都市左京区聖護院川原町54
電話番号

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