NMNサプリメントによる卵巣予備能改善の新発見
日本のメディカルパーク湘南と株式会社サンテ研究所が共同で進めてきた研究が、公表された内容によれば、NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)が卵巣機能の改善につながる可能性を示したことが明らかになりました。これは、世界初となる重要な発見です。
研究の背景
女性の卵巣機能は年齢とともに衰え、その影響から不妊に悩む女性は少なくありません。特に40代の女性は、卵巣機能が大きく低下し、妊娠の可能性が制限されるという「タイムリミット」を抱えています。卵巣機能の改善が実現すれば、不妊治療における年齢の上限が引き上げられ、卵子の質の向上により妊娠率が高まることが期待されます。
卵巣の予備能を測る指標として広く使用されるのがAMH(抗ミュラー管ホルモン)というホルモンです。これが高い値であれば、卵巣に良好な卵子が存在することを示し、逆に低いと卵子の質が下がる可能性が高くなります。研究によると、女性は40代前半までにAMH値が著しく減少するため、この問題は急務です。
NMNの作用
NMNは、近年抗老化作用が注目されています。体内でNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)という補酵素に変換されることで、老化防止に寄与します。卵巣は加齢による変化が早く進む臓器の一つであり、逆にNMNの効果を感じやすい部分とされています。
パイロット試験の結果
今回の研究では、30代から40代の健康な女性を対象にNMNを2ヶ月間摂取してもらい、その前後でAMHの数値を比較しました。その結果、AMHは平均して約40%向上し、年齢換算で約5歳の若返りに相当する改善が見られました。さらに、2ヶ月間の服用による副作用は報告されていません。
この試験が成功したことを受けて、メディカルパーク湘南では、より多くの不妊症患者を対象にした臨床試験を進行中で、最新の速報結果は来年4月に東京で開催される国際生殖医学会のセッションにて発表される予定です。
不妊症の現状と期待への道
不妊症はWHOの統計でも、その影響を受ける女性は世界で6人に1人に達するとされています。そのため、治療法のシフトや新しいアプローチは、今後の課題となっています。メディカルパーク湘南の院長である田中雄大医師は、「患者さんの多様なニーズに応えるため、革新的な治療が求められている」と語ります。
サンテ研究所の代表取締役社長、遠藤康浩氏も「少子化対策として、この研究成果が非常に大きな可能性を秘めている」と期待を寄せています。
まとめ
今回のNMNによる卵巣機能改善の研究結果は、単なる科学的発見を超え、多くの女性に希望をもたらすものとなるでしょう。最先端の医療機関であるメディカルパーク湘南とサンテ研究所の取り組みが今後さらに発展し、実用化される日を心待ちにしたいものです。
メディカルパーク湘南について
神奈川県藤沢市に位置し、不妊治療と一体化した多様な医療サービスを提供しています。その先端的な研究は、地域医療の中心としての役目を果たしています。
株式会社サンテ研究所について
大阪市に本社を置く企業で、乳酸生菌サプリメントの開発や不妊症治療に必要な製品の提供など、各分野での革新を進めています。