エリクソンとKDDI、AIドリブンのネットワーク最適化に成功
エリクソン(NASDAQ: ERIC)とKDDIは、通信業界における画期的な成果を発表しました。AIベースのアップリンク干渉最適化を行うエリクソンのrAppと、国内のサードパーティ製rAppを用いたフィールドトライアルが成功し、自律型ネットワークの実現に向けた重要なステップを踏み出しました。
フィールドトライアルの概要
今回のフィールドトライアルは、2026年第1四半期に実施され、4Gと5Gの実運用ネットワークを対象に行われました。約1,500の5Gセルと1,300の4Gセルから成るマルチテクノロジー・マルチバンドクラスターで、AI駆動のアップリンク干渉管理が試みられました。AIモデルの持続的な負荷下での堅牢性が実証され、10%を超えるアップリンクトラフィック増加に対しても、アップリンク性能の改善が確認されました。
主な成果
- - 4Gと5Gでのスループット向上: 4Gでは平均9.6%、5Gでは平均3.1%の性能改善が見られ、最終的には5Gの信号対干渉ノイズ比(SINR)が27%改善しました。
- - 自律型ネットワークへの一歩: UIO rAppの実装により、通信サービスプロバイダーのネットワーク自律化が進むことが期待されます。
- - 新しい価値を提供: この試みは、エンドユーザー体験を向上させると同時に、AIを活用したアップリンク最適化の価値を広く認識させるものでした。
今後の展望
エリクソンのコグニティブネットワークソリューション部門責任者は、フィールドトライアルの成功によって、自律型ネットワークレベル4の運用に向けた重要な役割を果たすことが確認されたと述べています。また、エリクソン・ジャパンの代表取締役社長も、高信頼で低遅延のアップリンク性能が日本の技術戦略を支える上で極めて重要であると強調しました。
サードパーティrAppの統合
特筆すべきは、サードパーティ製のFYRASuite rAppとの統合に成功した点です。この統合により、エリクソン製と非エリクソン製のrAppの両方が対応可能であることが確認され、オープンなrAppプラットフォームの活用が期待されます。これにより、日本企業が独自の開発を行い、グローバルに展開できる環境が整いつつあります。
この実績を通じて、KDDIはO-RANに準拠した相互運用可能なRANエコシステムへのコミットメントを強化し、今後のネットワーク自律化をリードする姿勢を示しています。
エリクソンのUIO rAppは、一般提供が開始され、今後のAIドリブンなネットワーク最適化ソリューションとして期待されています。
まとめ
エリクソンとKDDIの取り組みは、通信業界に革新をもたらすものとなりました。AI技術を活用したアップリンク最適化により、より高い自律性を持つネットワークの実現に向けた道が開かれています。今後の進展に注目が集まります。