2025年7月の消費意欲指数が示す現状
博報堂生活総合研究所が実施した最新の調査によると、2025年7月における消費意欲は46.7点。これは前月比で2.9ポイントの上昇を示すものの、前年比ではほぼ横ばいの状況です。調査は2023年6月2日から4日の間に行われ、20歳から69歳の男女1,500名を対象にしたものです。
消費意欲の動向
調査開始以来最も低い数値を記録した昨年の同月と比較すると、わずかながらの改善が見られます。しかし、物価高の影響を受け、消費意欲は控えめであることが確認されています。具体的には、ポジティブな回答は増えたものの、ネガティブな意見も多く寄せられています。
ポジティブな意見の中では、季節的な理由や金銭的な余裕を感じるという意見が特に増加しました。例えば、夏休みやボーナスが近づいているというタイミングが影響しているのか、旅行や外出への意欲が上がっている傾向が見られます。一方で、暑さを避けたいという声や、過去に使った分を取り戻すための節約意識も一部で強まっています。
消費意向におけるカテゴリー別動向
具体的な消費意向を見ていくと、旅行関連の消費意向が前月比で増加したものの、食関連やエンタメにおいては減少が続いている状況です。「特に買いたいものがある」と回答した割合は27%で、前年同月比での減少が目立っており、特に女性の意欲低下が顕著でした。旅行関連に関しては、ポジティブな回答が増えた一方で、飲料や外食、理美容など多くのカテゴリーで前年を下回っています。
今年の7月は、季節的なイベントに向けての消費意欲の高まりが見られるものの、物価の高騰が影を落としています。全体的に見たとき、消費意欲は例年に比べると控えめである一方、旅行や外出に対しては一定の関心が高まっていることも併せて特筆に値します。
今後の展望
これからの消費動向においては、物価高が引き続き影響を及ぼすことが予想されますが、夏季の特別なイベントやボーナスシーズンが消費を刺激する可能性も考えられます。今後の市場動向に注目が集まる中、消費者の財布のひもはどうなるのか、その行方が気になります。
詳しい調査結果は、博報堂生活総研の公式Webサイトからもダウンロードが可能です。消費動向が今後どのように変化していくのか、引き続き注視していく必要があります。