NEC通信システム、養豚業のDX化でアニマルウェルフェアを実現 - トライアル農家募集開始
NEC通信システム株式会社は、養豚管理獣医師の大井宗孝氏の指導のもと、5月より実養豚農場にてDX化とアニマルウェルフェア対応の実証実験を開始しました。この取り組みは、従来の紙による飼養管理の課題を克服し、より効率的で動物福祉に配慮した養豚経営を支援することを目的としています。
実証実験で明らかになった効果
今回の実証実験では、以下の3つの効果が確認されました。
1.
現場作業の省力化: タブレット入力によるデータ記録・集計の自動化により、従来の紙ベースの管理と比較して、作業時間を60%以上削減できる見込みです。事務所と現場間での情報共有もスムーズになり、従業員の負担軽減にも繋がります。
2.
母豚の繁殖成績向上: タブレットを用いた正確なデータ記録により、母豚の繁殖成績を詳細に分析できるようになりました。優良母豚と不良母豚を明確に把握することで、より効率的な繁殖管理が可能になり、年間1,000頭あたり180頭の出荷増を見込んでいます。
3.
アニマルウェルフェアの見える化: NEC通信システムは、国際獣疫事務局(WOAH)の基準と農林水産省の指針を参考に、独自の指標を設定し、アニマルウェルフェアの達成度をレーダーチャートで可視化しました。この評価システムにより、養豚場における動物福祉の状況を客観的に把握し、改善策を講じることが可能になります。
トライアル農家募集
NEC通信システムは、更なる実証実験を進めるため、トライアル農家を募集しています。養豚業のDX化とアニマルウェルフェア向上に関心のある農家様は、ぜひお問い合わせください。
今後の展望
NEC通信システムは、今回の実証実験で得られた知見を基に、「NEC アニマルウェルフェアソリューション ベーシック」の機能を強化し、より多くの養豚農家に導入しやすいソリューションを目指します。将来的には、養豚業におけるDX化を推進し、日本の畜産業界全体の持続的な発展に貢献していく予定です。