地域密着型コミュニティ放送局「ほんじょうFM」の挑戦
埼玉県本庄市に本拠を置く株式会社ほんじょうFMが、2023年10月1日から大きな変革を遂げることを発表しました。これまでの従業員雇用を廃止し、ボランティアによる運営体制に切り替えるのです。この動きは、地域コミュニティの情報発信基地としての役割を更に強化するための一環です。
ボランティア運営への移行
本庄FMは、これから1日14時間、365日生放送を続けるには、地域の人々からの協力が不可欠だとしています。放送の内容は、地域内外の人が出演できる形を取り、聴くだけのラジオから一歩進んだ、コミュニティに根ざした情報発信を目指します。こうした新たな取り組みを通じて、地域に密着した番組作りを推進し、リスナーとの距離を縮めることに注力します。
取り組みの背景
代表取締役の坂上幸規氏は、地元である本庄市役所に23年間勤めた後、2020年に本庄FMを立ち上げました。地域に根ざした情報発信の必要性を痛感しており、放送局開局には強い意義があったと言います。しかし、コロナ禍や経営の厳しさから存続の危機を迎え、やむなく従業員を全て解雇する決断に至りました。
坂上氏は「経営難という状況から、資金削減は避けられなかったが、そこで生まれた新しい形の放送が地域にとってどんな価値を提供できるか考えなければいけない」と語ります。こうした苦しい状況からの挑戦が、地域の活性化のヒントをもたらすことを期待しています。
新たな業務の展開
ほんじょうFMは、ラジオ放送に留まらず、インターネットやイベント、物販など多様な業務にも取り組む方針です。地域の商業や文化活動との連携を強化し、さらなる地域の盛り上げを狙っています。地域の特産品を取り扱ったり、地元のイベントを生放送するなど、多角化運営を進めていきます。
ほんじょうFMの概要
- - 会社名:株式会社ほんじょうFM
- - 所在地:埼玉県本庄市朝日町2-12-19
- - 設立:2020年4月、放送開始:2021年4月
- - 放送エリア:本庄市及び児玉郡
- - 放送時間:朝7時から夜9時まで
地域コミュニティの発信基地として、ほんじょうFMがどのように生まれ変わるか、興味が尽きません。ボランティア運営のもとで新しいリスナー体験が生まれることに期待が高まります。
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地域と共に歩み続けるコミュニティ放送局として、ほんじょうFMに注目していきたいと思います。