BCPの実効性を問う調査レポートの発表
リスクマネジメントコンサルティングを専門とするニュートン・コンサルティング株式会社が発表した「BCPの事実と真実」という調査レポートは、事業継続計画(BCP)の実効性に新たな視点を提供しています。この調査は、BCP関連業務に従事する703名を対象に実施されたもので、近年の企業のBCPに関する認識について深掘りしています。
調査結果の概要
そして2023年から続く3年間の調査の内、特に驚くべきは「有事にBCPが機能する」との自信が43%にとどまっているという点です。これは、過去3年の中で最も低い数値であり、想定外の危機に至っては25%とかなりの低迷を見せています。この結果は、BCPの計画が作成されること自体は進んでいるものの、実際に危機が発生した場合にどれだけ効果を持つかという点では、企業担当者が自信を持てていないことを示しています。
BCPの有効性を左右する要因
調査を通じて浮かび上がったのは、BCPの実効性は単に計画の有無に留まらないということです。経営層の関与や社内訓練、企業文化と言った他の要素も大きな影響を及ぼしていることが分かりました。このため、BCPを効果的に機能させるためには、体制の整備だけでなく、組織全体の意識を高めていくことが求められます。
問題点とその解決策
調査では、BCPにおける主な懸念として「社員の意識と知識の不足」が挙げられました。この意識の低さは、機能しない組織と機能する組織との明確な境界を生み出しています。これに対して、機能する組織では「代替ITシステムの充実」や「関係部署との連携」が進んでおり、その違いは際立っています。
また、経営層の関与が実効性を大きく左右することも明らかとなりました。毎年、社長自らBCPに関する訓示を行っている組織では、BCPの機能に対する自信が69%に達しています。しかし、その訓示が行われない組織では、たった28%にとどまります。このことから、BCPは単なる計画書の作成にとどまらず、経営トップの積極的な参加が欠かせないことが示されています。
具体的なアクションプランの提言
このような調査結果を受け、ニュートン・コンサルティングはBCPの実効性向上に向けた4つのアクションプランを提案しています:
1.
恥をかく訓練を経営陣と共に実施すること。
2. BCPオーナーを社長や事業責任者に設定すること。
3. 自社のBCPの「型」を理解し、危機に耐えうる柔軟性を持つ体制を構築すること。
4. 「風通しの良い企業文化」の育成を経営の目標の一つとすること。
これらのアクションを通じて、日本企業がBCPの実効性を向上させ、いかなる危機にも柔軟に対応できる体制を整えていくことが期待されます。
調査レポートのダウンロードとセミナー情報
詳細な調査結果については、ニュートン・コンサルティングの公式ウェブサイトからレポートのダウンロードが可能です。また、2026年8月21日にはオンラインでセミナーも開催予定であり、BCPの実効性を高めるための関心のある企業関係者にとって、有益な情報を得ることができる機会となっています。