医療的ケア児支援体制構築会議
2024年1月8日、埼玉県の幸手保健所にて、令和6年度医療的ケア児等の支援体制構築会議が開催されました。この会議には、医療的ケアを必要とする児童の支援に関わる各種事業者や行政関係者が集まり、将来に向けた支援体制の在り方について活発な意見交換が行われました。
私たち「児童デイすぎとも」は、来年春に新たに医療的ケア児等に対応する施設を開設する予定があるため、療育を提供する事業者としてこの会議に参加しました。
会議の概要
会議の冒頭では、幸手保健所の田中所長による挨拶があり、その後各団体からの報告が行われました。今回は以下のテーマでのプレゼンテーションがありました:
1.
「在宅医療から見た”連携”について」
- 発表者: 池田クリニック岩槻 大澤崇男氏
- 提起された問題: 埼玉県内には709名の医療的ケア児がいる中で、現実として連携が難しい事例も多く存在することが報告されました。災害時における個別支援計画の整備の必要性も指摘されました。
2.
「地域で生活する医療的ケア児の支援について」
- 発表者: 蓮田市の関連機関
- プレゼンテーションでは、体調不良によるサービス利用の低下が報告され、地域での支援の重要性が強調されました。
3.
「医療的ケア児の福祉避難所開設訓練について」
- 報告者: 埼葛北地区の各支援機関
- 課題として、避難所での電源の確保や移動の手段、個別避難計画の重要性が示されました。
意見交換の時間
報告の後には意見交換の時間が設けられ、様々な提案や課題が提出されました。その中でも特に多かったのが、医療的ケア児向けのサービス不足や、施設の体制への改善要求でした。特に、今後のサービスが年齢によって変わることから、情報移行の課題が指摘されるなど、参加者同士の熱心な議論が展開されました。
今後の展望
会議のまとめとして、家庭での支援を行うためには現物給付制度の活用、災害時に備えた個別支援計画の整備が必要であると再認識されました。また、福祉避難所に関しては事前に訓練を実施し、各自治体との連携を確認しながら対応を進めていくことが求められました。
私たち児童デイすぎともは、来春の新施設開設に向けて、こうした会議で得られた知見を活かし、さらなる支援体制の構築に努める所存です。皆さまのご協力も賜りますよう、今後ともよろしくお願い申し上げます。