双日が手掛ける「Hi-Kii」──法人向けパソコン買取プラットフォームの新時代
双日株式会社が5月14日に発表した新サービス「Hi-Kii」は、法人が使用した中古パソコンやその他のIT機器の一括買取見積もりを行える国内初のプラットフォームです。このサービスは、企業が不要になったIT機器の適切な処理をサポートしながら、リユースまたはリサイクルを進めることを目的としています。
情報セキュリティの強化を実現
企業がIT機器を廃棄する際には、情報セキュリティを確保するために専門のITAD(IT資産処分)企業にデータ消去を依頼することが重要です。しかしながら、情報システム担当者の人手不足や見積もりの取得にかかる手間から、不適切な業者に依頼してしまうリスクがあります。これにより、企業情報の漏洩や貴重な金属資源が無駄にされてしまうことが懸念されています。
「Hi-Kii」は、これらの問題を解決するための効果的なツールです。プラットフォーム上では、ユーザー企業が排出予定のIT機器を登録し、複数のITAD企業からの見積もりを一括で取得できる仕組みが整っています。これにより、委託先の選定や契約にかかる負担を軽減しつつ、情報セキュリティを保つことができます。
便利なプランの選択肢
利用する企業は、プロのデータ消去提供者から信頼性の高いサービスを選ぶことができ、「あんしんデータ消去プラン」ではデータ消去証明書が発行されます。また、「こだわりデータ消去プラン」では、特定のデータ消去方法を指定することも可能です。これによりニーズに応じたデータ消去が実現します。
プラットフォームの拡張性と成長
現在、約100社のITAD企業が「Hi-Kii」に参加しており、双日が独自に設けたセキュリティ基準を満たした企業のみがこの仕組みに参加しています。これにより、参加企業の拡大が予定されており、サービス自体の向上も期待されています。
環境に配慮した新たな取り組み
双日株式会社は、社会が直面する環境課題に応えるべく、脱炭素化や天然資源の枯渇問題に取り組んでいます。都市鉱山からの金属資源のリサイクル事業を強化するため、ITADを中核事業として位置づけ、国内外での新規事業構築を目指しています。
まとめ
双日が提供する「Hi-Kii」は、法人向けのIT機器買取プラットフォームとして、安全かつ効率的に中古IT機器の処理を行うための新しい選択肢を提供します。企業は、このサービスを活用して、情報セキュリティを保ちながら、リサイクルやリユースを通じて持続可能な社会の実現に貢献できるでしょう。今後の展開に注目が集まります。