最近の賃上げブームは、主に大手企業による新卒初任給アップがメインの話題となっています。しかし、実際には既存社員の年収がどうなっているのかという疑問も抱かれています。株式会社キュービックが実施した調査によれば、947名の正社員を対象に初任給と年収の変化に関するアンケートを実施しました。
調査結果の概要
調査結果によると、新卒から年収が上がったと答えた人は全体の67.8%に達しました。この中には「かなりアップした」とする24.9%と、やや上昇を感じている42.9%が含まれています。しかし、同時に年収が変わっていない、あるいは下がってしまった人も20.9%存在しており、この数字は無視できません。
特に目を引くのは、年収が上がったといった人々の中で、増加額が「10万円以下」というケースが最も多いことです。この数字は、経済の全体的な停滞を反映しているとも(考えられます。
「年収がアップした」と答えた752人に対して、具体的にどれだけ収入が増加したのか聞いたところ、最も多かったのは「10万円以下」で、これが17.1%に上りました。続いて「11~50万円」が13.5%となり、100万円以上の増加を実感している人はごくわずかでした。実際、アップしたものの、生活を支えるには不十分というのが実情のようです。
初任給アップへの反応
企業で働く正社員1,109人に対して初任給アップに関する意見を尋ねたところ、最も多かった反応は「とても良い」というものでした。この回答は全世代を通じて肯定的に受け止められており、多くの人が企業ごとに新しい人材を確保するための努力を評価していることがわかります。詳細な結果は、企業人材の専門家である曽和利光氏による分析も交え、さらなる考察がされています。
既存社員の不満とは
調査内容を深掘りすると、初任給が上がる一方で既存社員の給料は横ばいか下落しているという現状が浮かび上がります。この流れには企業の人材確保への苦悩があると曽和氏は説明しており、将来的に人材不足が懸念されるため、まずは新卒を優遇して人を集めるのが現状のようです。
まとめ
賃上げブームと呼ばれる中で、初任給が上昇する一方で、既存社員の年収は思うように伸びず、たとえば新卒から変わらないという声を上げる人も多いことが浮き彫りになりました。今後の賃金政策がどのように展開されていくか、特に人材不足が叫ばれる中で注視が必要です。
株式会社キュービックについて
株式会社キュービックは、ビジネスの発展を支援するマーケティング会社として平成18年に設立されました。ヒト起点のマーケティングで事業の成長を助ける手法を取り入れており、比較サイトを中心としたさまざまなサービスを展開しています。特に転職活動やキャリアに関するサポートを行う『ミライトーチ』は、その一方で人々のニーズに応えています。これからも賃上げについての議論が進む中で、キュービックの活動にも注目です。