仙台市青葉区川平に、誰もが気軽に訪れることができる医療と福祉の新たな拠点が誕生する計画が進行中です。このプロジェクトは、訪問看護を提供する「株式会社Uchi care」によるもので、2025年8月のオープンを目指しています。目指すのは、地域住民が結びつき、共に創り上げる「居場所」です。
このプロジェクトの基盤となるのは「共につくる福祉」という理念です。私たちは、この拠点が単なる施設ではなく、参加型のまちづくりプロジェクトで独自の価値を生み出すことを期待しています。具体的には、地域の人々と共にDIYを通して空間を整備し、全ての住民を「創り手」とすることで、特別な存在としての感覚を育むのです。これにより、孤立している方々が安心して過ごせる場所を提供し、世代や文化を超えた交流を促進することが目指されています。
近年、私たちが訪問看護を通じて見てきたのは、誰も相談できない状況にいる多くの人々です。高齢者ばかりでなく、小さなお子さんを抱える親や、仕事や介護に追われる世代も同様です。このような孤立を解消し、全ての人が気軽に立ち寄れる場所を創造することが、現代の課題です。
新拠点では、各種支援プログラムを通じて地域住民同士の出会いや交流を促進します。認知症カフェや健康相談、子ども食堂などを定期的に開催し、多世代や多様なニーズを受け入れる開かれた拠点となることが期待されています。
また、地域住民が共に参加することで、ただ「利用する」のではなく「共に創る」意識が芽生えます。このプロジェクトに参加することで、地域の住民は自らが関与することの大切さを感じ、その絆が深まっていくと考えています。
さらに、医療専門職としての支援体制も強化されます。看護師や作業療法士、ケアマネジャーといった専門職が常駐し、地域の人々に安心を提供しつつ、医療や介護に関する相談の窓口としても機能します。これにより、地域住民はより簡単に必要な支援を受けられるようになります。
このように、当プロジェクトでは健康の向上や孤立感の解消を目指し、地域の人々が互いに役割を持ちながら、自然体で過ごせる場所の形成を進めていきます。
また、地域のコミュニティ活動にも力を入れており、地域住民自らが関わりを持つことを重視しています。DIYで空間を整えることで、地域に自分の居場所ができるという感覚を育み、「与えられた福祉」ではなく「共につくる福祉」を実現していくのです。
この取り組みは、2025年6月から7月にかけておこなわれるDIY内装工事を通じて具現化され、その後8月1日のグランドオープンを予定しています。
今後は、このモデルケースを広め、仙台市内外に展開していくことや、行政や企業との連携を強化し、さらに持続可能な地域共生ネットワークを築いていくことが見込まれています。
今、私たちは地域住民や団体、企業の参加を呼びかけています。DIY作業に参加することで、生まれる楽しさや達成感を共に味わい、地域の未来を共に描く仲間となっていただけることを期待しています。さあ、共に「福祉」を「つくる」新たな挑戦を始めましょう!