宇宙ゴミ対策衛星
2023-03-23 10:00:02

高校生が開発!宇宙ゴミ対策衛星「e-kagakuジュニア衛星」の挑戦

高校生が挑む宇宙への挑戦:宇宙ゴミ対策衛星「e-kagakuジュニア衛星」



宇宙開発の進展とともに増加するスペースデブリ(宇宙ゴミ)。その精密測定を可能にする画期的な超小型衛星「e-kagakuジュニア衛星」が、日本の高校生らによって開発されています。

小型衛星が担う、大きな役割



「e-kagakuジュニア衛星」は、10cm角、重さ約1kgのCubeSat(キューブサット)です。この小さな衛星に搭載されたのが、JAXA開発の超小型反射器「mini-Mt.FUJI」。地上からのレーザー光を反射することで、地上局との距離を高精度に測定します。この技術は、宇宙ゴミの軌道解析や、民間宇宙旅行の保険料率算出など、今後の宇宙ビジネスに大きく貢献すると期待されています。

未来を担う若きエンジニアたちの挑戦



2020年から始まったこのプロジェクトには、小中高大学生34名が参加。人工衛星の設計・開発はすべてオリジナルで、特に「mini-Mt.FUJI」を搭載したCubeSatは前例のない試みです。2022年12月にはエンジニアリングモデルが完成、2023年8月にはフライトモデルの完成を目指しています。JAXAの安全審査を経て、2024年6月にはISSから放出される予定です。

教育と宇宙産業の未来を繋ぐ



本プロジェクトは、一般社団法人e-kagaku国際科学教育協会が推進する「産業界と教育界が連携するICT人材育成」の集大成です。このプロジェクトを通して、協会は「宇宙をジュニアたちの実践教育の場とする」「場所を選ばず最先端技術に触れられる機会を提供する」「10年以内に実現する産業に携わる人材育成」「ハード・ソフト・デザインを小学生から学べる環境を作る」ことを目指しています。

2023年2月には、プロジェクトの意義を広く伝えるシンポジウムを開催。その模様はYouTubeで公開されています(URL: https://www.youtube.com/watch?v=VXa5R1GGQ8w)。

クラウドファンディングで支援を募集中



日本のジュニアへのICT教育の機会提供と、宇宙産業の進展のために、現在クラウドファンディングで開発費と打ち上げ費用を募集中です。多くの方々の支援が、未来の宇宙開発を担う人材育成と、宇宙空間の安全確保に繋がるでしょう。

一般社団法人e-kagaku国際科学教育協会について



2014年6月設立。Space Robot Contestをはじめ、全国各地でAI/データサイエンス、ロボット、ドローンの体験教室や合宿を開催しています。「本物の道具とスキルを使ったSTEAM教育を小学生から」をコンセプトに、科学を通じた人材育成と教育格差解消に取り組んでいます。

会社情報

会社名
一般社団法人e-kagaku国際科学教育協会
住所
京都府京都市伏見区桃山井伊掃部西町7 B101
電話番号
075-612-6814

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