医療現場を支えるAI
2020-04-14 14:58:42

新型コロナ感染者の搬送最適化を支援するAIサービスの導入

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が続く中、医療システムはキャパシティの限界に直面しています。これに対処するために、株式会社アドダイスが医療診断支援AIサービス『HORUS AI(ホルス・エーアイ)for Medical Cloud』を導入し、入院患者の適切な搬送判断を支援します。このプロジェクトは、重症化リスクをリアルタイムで提供するリスク指標を通じて、救える命を最大化することを目的としています。

プロジェクトの流れ


この取り組みは以下の流れで進められます。
1. 感染者の搬送調整に協力する医療機関やホテルといった施設がプロジェクトに参加。
2. 参加医療機関のスタッフがHORUS AIにログインし、患者の検査データを登録。
3. 過去のデータを基にAIがリアルタイムで指標を提示。
4. 提供された指標を基に、受入施設での搬送の調整を行う。

このように、施設間で集められた患者データをAIが瞬時に分析することで、医療資源の最適な活用を実現します。通常の利用の場合、患者一名あたりのコストは一日200円ですが、参加医療機関の予算に配慮し、無償利用を促進するためにクラウドファンディングも実施予定です。

COVID-19に対する戦略


COVID-19に対する治療法が限られている現状では、病床の確保が急務です。病状の進行が著しい患者は病院での治療が必要ですが、一方で回復に向かっている患者は自宅での療養を余儀なくされます。特に、外部施設での患者収容が求められる際には、重症化リスクの高い患者を適切に特定することが重要です。

この分野での判断は人間にとって主観的になりがちで、場合によっては医療現場に大きなストレスを与えることがあります。AIを用いることで、この主観性を排除し、定量的なデータを基にした客観的な判断が可能になります。特に、CTによる診断支援は新型コロナウイルス感染症の重症度を定量化する手法として重要です。AIは提供されるCTスキャンの情報を解析し、病状の進行速度をリアルタイムで提示します。これにより、医療責任者は、重症化リスクの高い患者を優先的に受け入れるかどうかを、信頼性のあるデータに基づいて判断できます。

研究と成果の公開


今回の取り組みは、医療機関間でリスク因子を一元的に集中管理し、重複したデータ処理を軽減することを目指しています。新型コロナウイルスの影響を受けている患者の病状急変についても研究を進めており、これが患者の軽症から重症への移行速度をリアルタイムで計測する指標の構築につながることを期待しています。

その結果、集めたデータは研究者に向けて無償で公開され、広く医療界に還元される予定です。特に、高齢者や基礎疾患を持つ患者、喫煙歴のある患者に対する研究が進められ、医療資源の限られた中でも多くの命を救うための重要な指標が提供されるでしょう。AIの導入により、医療現場はより効率的かつ効果的に、限られた資源で患者を支えられるようになります。

会社情報

会社名
株式会社アドダイス
住所
東京都台東区上野5丁目4番2号IT秋葉原ビル1階
電話番号

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