オーウエル社、燃費改善技術実証
2023-11-10 13:10:01
航空機燃費改善に革新!オーウエル、JAL、JAXA共同開発のリブレット技術が実証実験へ
航空機燃費改善に挑む画期的技術:リブレットの実証実験開始
オーウエル株式会社、日本航空株式会社(JAL)、そして国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)の3者は、航空機の燃費向上によるCO2排出量削減を目指し、共同で開発を進めてきた画期的な技術「リブレット」を用いた飛行実証実験を開始しました。
このリブレット技術は、サメ肌の表面構造に着想を得た微細な溝構造で、機体表面の空気抵抗を軽減することで燃費を改善するというものです。オーウエル社独自の「塗膜形成技術」を用いて、既存の塗膜上にリブレットを形成する点が大きな特徴です。この技術は、従来のリブレット技術が抱えていた重量や耐久性の問題を克服し、航空機への実用化を可能にしています。
長年の研究開発と課題克服
2022年7月より、ボーイング737-800型機を用いた試験が段階的に実施されてきました。当初は、約60㎠の小型のリブレット施工から始まり、段階を経て、2023年11月には、ついに機体胴体下部約25㎡の大面積への施工に成功しました。この大面積施工には、水溶性モールドの大型化、大型モールドに対応する施工技術の確立、そして施工箇所・面積の適切な評価という3つの大きな課題がありました。
オーウエル社は、JAL、JAXAとの緊密な連携の下、水溶性モールドの材料や製造工程の見直し、施工ツールの開発、整備格納庫環境の最適化、そしてJAXAによる空力シミュレーションや風洞試験といった多角的な取り組みによって、これらの課題を克服しました。
実証実験の狙いと今後の展望
今回の大面積施工は、リブレット技術の実用化に向けた重要な一歩です。この実証実験では、リブレットの大面積施工による実際の燃費改善効果の検証、耐久性、そして美観性の確認が行われます。
オーウエル社は、今回の成果を踏まえ、将来的にはより燃費削減効果の高い国際線機材へのリブレット施工を展開し、更なるCO2排出量削減を目指します。また、この「塗膜形成技術」を航空機以外の分野にも応用することで、持続可能な社会の実現に貢献していく考えです。
オーウエル社の企業概要
1943年11月設立のオーウエル株式会社は、工業用塗料販売で国内トップクラスの実績を持つ塗料関連事業と、センサーを中心とした電気・電子部品事業をグローバルに展開する生産財商社です。長年培ってきた塗料に関する専門知識と技術力が、今回の革新的なリブレット技術開発の基盤となっています。
関係者のコメント
(オーウエル株式会社 代表取締役社長 川戸康晴氏)
「長年培ってきた塗膜形成技術を活かし、航空機の燃費改善に貢献できることを大変嬉しく思います。JAL、JAXAとの連携によって、この画期的な技術を実用化できる段階に到達できたことを誇りに思います。今後も、持続可能な社会の実現に貢献できるよう尽力してまいります。」
(日本航空株式会社 代表取締役社長 〇〇氏)
「CO2排出量削減は、航空業界全体の重要な課題です。オーウエル社、JAXAとの共同開発によるこの技術は、その課題解決に大きく貢献する可能性を秘めています。実証実験の結果を期待し、今後の展開に期待しております。」
(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 理事長 〇〇氏)
「JAXAは、宇宙航空技術の研究開発を通じて、社会の持続可能な発展に貢献することを目指しています。今回の共同研究は、その目標達成に向けて重要な一歩であり、今後の成果に期待しています。」
本記事は、公開情報を元に作成されています。
会社情報
- 会社名
-
オーウエル株式会社
- 住所
- 大阪府大阪市西淀川区御幣島5-13-9
- 電話番号
-
06-6473-0138