物流の新常識へ
2025-09-02 14:29:10

物流の持続可能性を向上。イオントップバリュと明星食品の新たな取り組み

物流の持続可能性を向上させる新たな試み



イオントップバリュ株式会社と明星食品株式会社が共同で進める、物流の効率化と持続可能性の向上に向けた新たな取り組みが話題となっています。これは、日本パレットレンタル株式会社(JPR)が提供するレンタルパレットを活用し、特にトラックドライバーの荷役作業時間を大幅に短縮することを目的としています。

取り組みの背景


近年、物流業界はトラックドライバー不足という深刻な問題に直面しています。これは「物流2024年問題」と称され、国からも対応が求められています。改正物流効率化法が施行されたことにより、荷役時間や待機時間の短縮が進められ、多くの企業がパレット輸送の導入を検討しています。特に、即席めん業界では、軽量な製品の性質からバラ輸送が一般的でした。しかし、明星食品はこの課題を解決するため、パレット輸送の導入を検討しました。

新たな物流システムの導入


イオントップバリュと明星食品は、JPRのレンタルパレットを使用することにより、2025年5月から新しい輸送方法を開始しました。この新システムでは、レンタルパレットが明星食品の製造ラインに投入され、即席めんが積載されてイオングループの物流センターに納品されます。これにより、ドライバーの荷役作業時間は約70%短縮され、物流の持続可能性が高まるという報告があります。

レンタルパレットの導入プロセス


1. パレット供給: JPRから明星食品にレンタルパレットが供給されます。
2. 積載と輸送: トップバリュの即席めんがレンタルパレットに積載され、明星食品拠点へ輸送されます。
3. 納品: イオングループの物流センターに納品され、ここでレンタルパレットがそのまま受け取られます。
4. 回収: 使用後のレンタルパレットは物流センターからJPRに引き渡され、他のメーカー分と共に回収されます。

期待される効果


運用開始から約3ヶ月の間に、以下の効果が実証されています。
  • - 荷役作業時間の70%短縮による製品輸送の効率化。これにより、全体の物流の持続可能性が向上。
  • - 自社パレットで運用する際に比べて、回収業務やパレット管理の負担が軽減。
  • - 入庫作業の効率が改善され、納品車両の待機時間が減少。

JPRレンタルパレットサービスの特徴


JPRは、標準化されたレンタルパレットを利用企業で共有することで、効率的な物流システムを実現しています。2024年度には、5,309万枚のパレットを供給し、全国に設けたパレットデポと運送ネットワークを活用し、安定した供給体制を確立しています。また、共同回収ネットワークも拡充しており、3,000カ所以上の回収拠点を設け、多岐にわたる業種に広がりを見せています。

まとめ


イオントップバリュと明星食品が進めるJPRレンタルパレットの導入は、物流の効率化だけでなく、持続可能性の向上にも貢献する重要な取り組みです。今後、さらなる成果が期待されるこのプロジェクトは、他企業へのモデルケースになることでしょう。


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会社情報

会社名
日本パレットレンタル株式会社
住所
東京都千代田区大手町1-1-3大手センタービル
電話番号
03-6895-5215

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