佐賀県初のこどもホスピス「SAGAこどもホスピス」が開設決定
このたび、佐賀県に初めてのこどもホスピス「SAGAこどもホスピス」の開設が決まりました。一般社団法人SAGAこどもホスピスが運営するこの施設は、医療や福祉の制度に制約されない、より包括的な支援を提供することを目指しています。開業は2025年を予定しており、さまざまなニーズに応じたサービスを用意しています。
こどもホスピスの概要
「SAGAこどもホスピス」は、LTC(生命を脅かされている状態)の子どもだけでなく、医療・福祉サービスの対象外となっている子どもやその兄弟姉妹も利用できる場所です。従来のホスピスでは受け入れが難しい層にも対応することから、制度の枠にとらわれない新たなスタイルが求められていました。
この新しいホスピスでは、診療所が併設され、重度のケアが必要な子どもも安心して過ごせる環境が整えられます。具体的には、医療型短期入所や放課後デイサービスなど、医療福祉施設としての機能を持たせながらも、家族一緒に宿泊できるフリースタンディングの受け入れも行います。これは、家族がリラックスできるスペースを提供する意図が込められています。
特徴とメリット
1.
制度対象外の子どもも受け入れ: SAGAこどもホスピスは、医療・福祉制度が適用されない子どもたちをも受け入れることが可能です。今まで居場所に困っていた家族にも明るいニュースとなるでしょう。
2.
診療所の併設: 軽度・重度を問わず、医療的ケアが必要な子どもたちがホスピス内でも治療を受けられます。これにより、終末期やNICU退院後の子どもたちでも、安全に過ごすことができます。
佐賀バルーナーズとの連携
さらに、SAGAこどもホスピスは佐賀県のプロバスケットボールチーム「佐賀バルーナーズ」と連携を図り、継続的な支援を提供する計画です。年内のイベントでは、特別に制作した缶バッジの無料配布が行われるなど、地域とともに支え合う取り組みを進めています。
地域への影響
佐賀県では、医療依存度の高い子どもたちに向けた宿泊場所が不足しています。SAGAこどもホスピスは、そういった子どもたちとその家族が安心して過ごせる場を提供することで、社会的な課題の解決に寄与します。また、2021年から地域の医療的ケアに携わってきた代表の荒牧順子氏のリーダーシップのもと、新たな支援の形を実現していく方針です。
まとめ
佐賀県初となるこどもホスピス「SAGAこどもホスピス」が開設することで、これまで医療や福祉制度に縛られていた子どもたちに新たな希望をもたらします。地域における医療的ケア児の支援が拡充されることで、未来への可能性が広がることに期待しています。心理的・社会的支援を含む充実した施設運営も今後の注目ポイントとなります。さて、SAGAこどもホスピスの設立は、単なる施設の開発にとどまらず、地域全体にポジティブな影響をもたらすプロジェクトとして広がっていくことでしょう。