喜界島からの壮大な航海プロジェクトが始まる
喜界島サンゴ礁科学研究所は、10周年を記念して新たなプロジェクト「サンゴの方舟 ―海の未来を繋ぐ洋上大学―」を発表しました。このプロジェクトでは、喜界島から大阪へと向かう約1週間にわたる航海を通じて、若者や研究者が海とサンゴについて学ぶ機会が提供されます。
航海の内容と目的
2025年9月16日(火)から23日(火・祝)にかけて行われるこの航海は、科学者やアーティスト、学生たちが帆船「BLUE OCEAN みらいへ」に乗り込み、サンゴの生息地を訪れ、沿岸調査や文化体験を行います。プロジェクトは、海の生態系に対する理解を深め、地域の文化や環境への関心を高めることを目的としています。
乗船者の募集開始
本プロジェクトでは、カテゴリーS、R、Aの3つのカテゴリーに分かれて乗船者を募集します。高校生や大学生、大学院生を対象にしたカテゴリーSでは、洋上大学の理念に賛同し、研究や活動に取り組む意欲が求められます。カテゴリーRは研究者向けで、特定の研究を行う機会が与えられます。アーティストを対象にしたカテゴリーAでは、体験をもとに作品を制作することが求められます。
応募締切は2025年8月8日(金)17時までとなっており、募集要項や応募方法については公式サイトを通じて案内されています。選ばれた方々には、航海にかかる費用が運営者によって負担されます。
船舶の特徴
「BLUE OCEAN みらいへ」は、日本三大帆船の一つで、全通平甲板型の3本マストのトップスルスクーナーです。総トン数362トン、全長52.16m、幅8.60mと、壮大な規模を誇ります。この船は、日本の海を巡るだけでなく、次世代の環境問題に関する意識を向上させる役割も担っています。
クラウドファンディングの実施
プロジェクトを支援するためのクラウドファンディングが現在実施されています。喜界島や奄美群島の地域との関係を大切にしつつ、次世代へと知識と経験を引き継いでいくことが目的です。そのため、多様なリターンが用意されており、支援者は特別なイベントやオリジナル商品などを受け取ることができます。
例えば、航海最終日には船上でのパーティーや報告会への参加が可能で、またオリジナルデザインのタオルやアート作品も提供されます。支援者の皆様の協力を得て、より多くの人にこの取り組みの魅力が広がることを期待しています。
これからの展開
喜界島からは、航海に参加する数名の乗船者やシンガーソングライターの土岐宏大さんが初めての乗船者として名乗りを上げ、その思いを語る動画を公開しました。今後も喜界島や寄港地でのイベントに関する情報が発信される予定です。このプロジェクトは、ただの航海にとどまらず、未来を担う若者たちが海や自然との関わりを深め、自らの可能性を広げる貴重な機会となることでしょう。
海の未来をつなぐ旅に、ぜひ皆様も注目してください。