自分史が変える介護
2020-09-18 17:57:29
介護・医療現場に革新をもたらす自分史調査の取り組み
介護・医療現場における新たなアプローチ:自分史の活用
介護や医療の分野では、利用者との良好なコミュニケーションが不可欠です。しかし、現在の現場では「手探りの介護・医療」とも言われる状況が続いています。この問題を解決するために、新たに「生活歴」を介入点とした調査が始まります。
課題と解決策
介護・医療現場において利用者の生活歴は、アセスメントシートに記載された病歴や残存機能、家族構成などに比べると非常に少ないのが実情です。このため、介護従事者は個々の利用者に対する理解が深まらず、適切なケアを提供することが難しくなっています。
そこで、㈱新聞印刷の認知症事業部は、2020年12月までに全国の作業療法士や理学療法士、その他医療従事者に向けた生活歴調査を実施します。これにより、利用者とのコミュニケーションがどれほど迅速に形成されるかを探ります。
自分史の重要性
元気な高齢者でも、やがては介護や医療のサポートが必要になります。そのため、自分史を作成しておくことが重要です。自分史を通して「どのような人生を歩んできたのか」や「何にこだわりを持っているのか」といった情報を介護・医療従事者に伝えることで、より適切な対応ができるようになります。
サロンでの取り組み
㈱新聞印刷の認知症事業部は、自分史をテーマにしたサロンのプログラムを提供し、調査結果に基づくキーワードの記入を促進していきます。大阪府立中之島図書館で開催される自分史サロンでは、利用者同士のグループトークを交えつつ、回想を引き出すことを目的とします。これにより、一人ひとりの利用者の生活歴を深く理解できるようになります。
経歴と展望
この取り組みは、㈱新聞印刷が2019年に開始した自分史レクの流れを汲んでいます。回想法の研究者である津田教授は、利用者とのコミュニケーションに「傾聴・受容・共感」を大切にする会話術を取り入れています。これにより、認知症の行動や心理的な症状(BPSD)の緩和と共に、生活歴を引き出すことが可能です。
また、アクティブシニアを対象にした自分史作成プログラムも行っており、高齢者の認知症予防を目指しています。これらの活動を通じて、より多くの方々が自分史を通じたアイデンティティの確認や、今後の生活を豊かにすることを期待しています。
会社概要
㈱新聞印刷は、1965年に設立され、自分史作成に関するマニュアルやノートを提供し、全国規模でフランチャイズ展開を行ってきました。近年、認知症の予防と抑制に焦点を当て、効果的なプログラムを開発し続けています。現在の高齢化社会において、利用者一人ひとりに寄り添った介護・医療の提供を目指しています。
お問い合わせ先
気になる方は、㈱新聞印刷までご連絡ください。詳細な情報や、今後のイベントについての案内が得られます。今後の取り組みを通じて、より良い介護・医療の実現を目指しています。
会社情報
- 会社名
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株式会社新聞印刷
- 住所
- 大阪府大阪市天王寺区東高津町5-17
- 電話番号
-
06-6768-4651